めずらしくアート篇のフォルダの更新です。フィリパッキ社から出た画家叢書の日本語版です。私どもの年代には懐かしい方もいらっしゃると思います。しかしなかなかないラインナップの画家叢書でしたので今でも好きな叢書です。新しく出た増補新版を1冊買ってみましたが、プレートなどが入れ替えられておりまして悪くない編集でした。この叢書を見ていたころはドノエル版のベルメールの画集を入手するのが大変でした。今では現物の版画もそう高価ではない範囲で入手できることを考えると隔世の感があります。シュルレアリスム絵画入門用には面白い叢書だと思います。今回の増補新版は6冊を選んで出版されているそうです。
絵画
12月6
久しぶりのアート編・フォルダの更新です。ドロテア・タニング(Dorothea Tanning)の事を調べていたら、偶々、レオノーラ・キャリントン『「美妙な死体」の物語』を見つけたので紹介いたしましょう。画家としてのほうが有名で、日本でも展覧会があったのでご存知の方も多いでしょう。昔々、澁澤氏の編集の『怪奇小説傑作集4』を読んでいたら「最初の舞踏会」というのが載っていました。後に下記の月刊ペン社・妖精文庫がでるまでフランス語圏、もしくはスペイン語圏の方だと思っていました。
『耳らっぱ』嶋岡晨訳:月刊ペン社・妖精文庫17:1978
『「美妙な死体」の物語』嶋岡晨/大井正博訳:月刊ペン社・妖精文庫28:1981
収録作
「うぶな娘」
「恐怖の館」
「卵形の顔の貴婦人」
「愛人」
「王宮からの命令書」
「姉妹」
「白兎」
「待っている人」
「七頭目の馬」
「「美妙な死体」の物語」
「中性の人」
「石の扉」
出身はイギリスのシュルレアリストでローランド・ペンローズや美術評論家のハーバート・リードなどとは知り合いだということらしいということですこし驚いたことがあります。大体写真のような幻想的な作風の絵を描く方ですが、文筆の方も良くしてかなりの数の著作があります。今回紹介する『「美妙な死体」の物語』は彼女の中短篇集です。中篇「石の扉」をメインに11篇の短篇が収録されています。どれもダークファンタジーというか、少し残酷童話のような味わいがあっていいです。月刊ペン社のものは訳者が嶋岡晨氏ということを見てもわかるようにフランス語からの重訳です。最近、英語版からの翻訳が工作舎から出ていますのでそちらの方でお読みいただければと思います。長編の「耳らっぱ」もいいですが短篇集が読みやすくて素敵なので推薦しておきます。
ところで四方山話ですが、マックス・エルンストってなんであんなにもてるんでしょうか?。カミさんのドロテア・タニングといいキャリントンといいもうハーレム状態ですね(^^;)。関係はあんまりないですがハーバート・リードの「緑のこども」って読まれた方いらっしゃいますか?。もしお読みでしたら感想をお聞かせください。
レオノーラ・キャリントン・翻訳書&評伝など
『恐怖の館-世にも不思議な物語』野中雅代訳・工作舎:1997
http://www.kousakusha.co.jp/DTL/yakata.html
『耳ラッパ-幻の聖杯物語』野中雅代訳・工作舎:2003
『レオノーラ・キャリントン・フェミニズム・アート 』野中雅代 (著) 彩樹社
『耳らっぱ』嶋岡晨訳:月刊ペン社・妖精文庫17:1978
『「美妙な死体」の物語』嶋岡晨/大井正博訳:月刊ペン社・妖精文庫28:1981
収録作
「うぶな娘」
「恐怖の館」
「卵形の顔の貴婦人」
「愛人」
「王宮からの命令書」
「姉妹」
「白兎」
「待っている人」
「七頭目の馬」
「「美妙な死体」の物語」
「中性の人」
「石の扉」
出身はイギリスのシュルレアリストでローランド・ペンローズや美術評論家のハーバート・リードなどとは知り合いだということらしいということですこし驚いたことがあります。大体写真のような幻想的な作風の絵を描く方ですが、文筆の方も良くしてかなりの数の著作があります。今回紹介する『「美妙な死体」の物語』は彼女の中短篇集です。中篇「石の扉」をメインに11篇の短篇が収録されています。どれもダークファンタジーというか、少し残酷童話のような味わいがあっていいです。月刊ペン社のものは訳者が嶋岡晨氏ということを見てもわかるようにフランス語からの重訳です。最近、英語版からの翻訳が工作舎から出ていますのでそちらの方でお読みいただければと思います。長編の「耳らっぱ」もいいですが短篇集が読みやすくて素敵なので推薦しておきます。
ところで四方山話ですが、マックス・エルンストってなんであんなにもてるんでしょうか?。カミさんのドロテア・タニングといいキャリントンといいもうハーレム状態ですね(^^;)。関係はあんまりないですがハーバート・リードの「緑のこども」って読まれた方いらっしゃいますか?。もしお読みでしたら感想をお聞かせください。
レオノーラ・キャリントン・翻訳書&評伝など
『恐怖の館-世にも不思議な物語』野中雅代訳・工作舎:1997
http://www.kousakusha.co.jp/DTL/yakata.html
『耳ラッパ-幻の聖杯物語』野中雅代訳・工作舎:2003
『レオノーラ・キャリントン・フェミニズム・アート 』野中雅代 (著) 彩樹社
4月12
モローの絵を常設している美術館は少なくて、近くで見ようと思ったら大原美術館の「雅歌」がひとつだけというのを歯痒く思ったものでした。時々開催されるギュスターヴ・モロー展が唯一のよりどころです。パリにある国立ギュスターヴ・モロー美術館は一度行ってみたいと思う美術館のひとつです。アンドレ・ブルトンよろしくひとりで忍び込むのを夢にまで見るほどではないのですが(笑)、機会を作って一度だけでもと思うことがよくあります。
4月1
以前出たサバト館版の画集を買い損ねたので、今回の個展の図録を入手しました。まずまずの出来栄えで一応満足です。ここのところ東京まで行く予定がないので個展は見られませんでした。油彩を見てみたかったのですが・・。こうやって作品を並べられてみると多分にイラスト風のところがあるのですが、現代美術のわけのわからなさが無いところが好ましいです。文学的なモチーフを楽しみたい方にはオススメといえましょう。湯川書房からでた「ペレアスとメリザンド」の表紙に使われたカラーの銅版画が欲しかったのですが機会を逃してしまいました。
10月17
現在、出版されている唯一のモリニエの評伝です。モリニエの実像とすればなかなか興味深いものがありました。ブルトンとの関係が詳しく語られていて、ブルトンのおっかなびっくりぶりが面白いです。意外なことにモリニエは女性に良くもてたというのがびっくりした所でした。それにしても壮絶な人生ですね~。偶々自分の所持している版画が自殺の前日に刷り師とサインしたものである、とか「アネル」読むものだと思っていた女性の名が「ハネル」だったりとか個人的に興味を引くところはたくさんあった評伝でした。決して一般向きではないのですが、モリニエに興味のある方は一読されると面白いと思います。
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