「アウトサイダー」で一世を風靡した感のあるコリン・ウィルソンも最近では読まれてないのかもしれません。旧角川文庫にはいっていた「殺人の哲学」を読んだのはもうずいぶんと昔の話ですが、大変インパクトのある著作でイギリスで出版されたときはセンセーショナルなものだったそうです。「殺人の実存主義的考察」とでもいえばその内容にぴったりくるものがありましょう。それよりなにより、歴史的に並べられたソニー・ビーンやジャック・ザ・リッパーの詳細な記述には大変驚かされました。
これらの著述をなす上で著名な殺人者の概略を一堂に会した「殺人者名鑑」のようなものがあれば大変便利であっただろうということで、資料を世界的に網羅した「殺人百科」が彼とピットマン夫人によって編集されました。世界的に網羅するというのは当時として最初の企画であり、今日、類書を枚挙するのはいとまがなくなってしまいました。J.H.H. ゴートのより充実した犯罪学書のコレクションを元に記述をを充実させた J.H.H. ゴート&ロビン オーデルの「殺人紳士録」はその決定版といっても良いでしょう。特にこの「殺人紳士録」は盛り込まれた写真図版に特徴があり珍しいものを収録していてよりいっそう殺伐としたものになっています。ことさら人間の暗部を眺めて何になるのかという気がしないでもないのですが、これら「負の天才達」の一辺の記録として労作であろうよく思うのであります。
追記:スコットランドの食人鬼ソニー・ビーンに想を得た作品としてジャック・ケッチャム『オフシーズン』があります。最近、映画化されてるようですね。
これらの著述をなす上で著名な殺人者の概略を一堂に会した「殺人者名鑑」のようなものがあれば大変便利であっただろうということで、資料を世界的に網羅した「殺人百科」が彼とピットマン夫人によって編集されました。世界的に網羅するというのは当時として最初の企画であり、今日、類書を枚挙するのはいとまがなくなってしまいました。J.H.H. ゴートのより充実した犯罪学書のコレクションを元に記述をを充実させた J.H.H. ゴート&ロビン オーデルの「殺人紳士録」はその決定版といっても良いでしょう。特にこの「殺人紳士録」は盛り込まれた写真図版に特徴があり珍しいものを収録していてよりいっそう殺伐としたものになっています。ことさら人間の暗部を眺めて何になるのかという気がしないでもないのですが、これら「負の天才達」の一辺の記録として労作であろうよく思うのであります。
追記:スコットランドの食人鬼ソニー・ビーンに想を得た作品としてジャック・ケッチャム『オフシーズン』があります。最近、映画化されてるようですね。