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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は今年に入って読んだもの2冊です。D・M・ディヴァインの「悪魔はすぐそこに」&「五番目のコード」です。前者は大学内の過去のスキャンダルが起こす殺人事件を後者はある町で発生した連続殺人を題材にした作品です。どちらがおもしろいかというと三頌亭は「悪魔はすぐそこに」でした。おおよそ犯人などもわかるのですが、「算用が合わないな~」とか思っているうちにラストになってしまいました(笑)。すべてがうまく説明できるように見事に構成されています。それに比べるとシリアルキラーを扱った「五番目のコード」はサスペンス小説を狙ったのか、やや散漫な印象を受けました。しかしいずれもよく考えられた手堅い作品です。本格ミステリファンの方いかがでしょうか?
しかしこうやって本国でも忘れられた本格パズラーを発掘してくる編集者には本当に頭が下がります(笑)。すごいですよね~。ところで、日本は世界で一番パズラーの好きな国じゃないかと思うことがよくあります。個人的には英国ミステリの最後のパズラーはデクスターでそこでもうパズラーの家系は終わってるんじゃないかと思ってました。同時期に出てきたルース・レンデルやP・D・ジェイムズはもう本格パズラーなどではなかったからです。アメリカでは桐野さんが米国エドガー賞にノミネートされた時にパズラーはほぼいなくなっているのだと再認識させられました。ここ最近もう一つこの種の本格パズラーに身が入らないというか、興味が持てないことが多い三頌亭です。しかしながら本格の「燃え残り」を求めてたまに読んでみたくなることも事実なのではあるのですが・・・(笑)。