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こんばんは、皆様、三頌亭店長です。今日は積読本の消化をいたしましょう(笑)。ジョン・ブラックバーン「刈りたての干草の香り」です。邦訳は実にたった4冊でしたか・・、実力の割には陽の当たらないブラックバーンです。PBなどで未訳本を読もうと以前から思っているのですが、入手が思うようにはかどりません。「闇に葬れ」の書影がネットで拾えましたので載せておきます。

さて、この「刈りたての干草の香り」ですが、個人的には大変面白かった物のひとつです。ブラックバーンのデビュー作で発表が1958年といいますから、大分前の作品ですが、年代を考えると驚異としかいいようのない内容です。終戦末期、ナチスが極秘に開発した人間に寄生する菌類(生物兵器)をめぐるサスペンス小説です。帯の方にいい解説がついておりますがそのとおりです(笑)。この人間に寄生する菌類というのがB級感覚横溢する着想になっておりまして、その描写にシビレます。映画にしたらさぞ面白かろうと思うのですが、そのような企画はないようですね、残念です(笑)。

出版社・コピー
『ソ連のとある村が、軍隊によって焼は払われ、住人は収容所に入れられたという。英国情報局のカーク将軍が調査に乗り出す。その地でなにが起こっているのか…。卓越した筆致で描く異色エンターテインメント。既刊『闇に葬れ』で好評を得た、稀代のストーリーテラーによる本格ミステリ+モンスター・パニック。「B級怪奇映画ネタなのに仕上がりは名匠級」と評される著者のデビュー作、本邦初訳。』