イメージ 1

「同病相憐れむ」などと申しまして、脛に同じ疵を持つもの同士慰めあうのも世の常かと思います。ある日、行きつけの古書店へいくと、「涙が出ちゃうよ~、一度読んでみて!」と店のご主人から渡されたのが今回紹介する横田順彌さんの短編「本の虫」です。

一言でいってカフカの「変身」とウルトラQのカネゴンを合わせた様な作品となっております。少々ネタばれ気味ですが、まあバラしても面白さは変わりませんのでご勘弁ください。

飛行機関係の古書を集めることが趣味の主人公の青年はいつのまにか自分が大きな紙魚になっていることに気がつきます。さて紙魚になった主人公のセリフは・・。。憶えのある人には涙無しでは読めません(笑)。わけても傑作は主人公の主食は古本の頁であるところです。高くて古いやつほどおいしいんでしょうねえ(笑)。

さて、作者の横田順彌さんは「日本SFこてん古典」などで有名なSF作家です。最近では日本のSFの走り「海底軍艦」の作者、押川春浪などを取り上げたりしております。

小さい時に先生によくこう言われた方も多いと思います。「本をたくさん読むとりこうになってえらくなれるよ」・・・私はたくさん読んだつもりなんですが利口にもえらくもなれませんでした(爆)。紙の味は少々分かるようになりましたが・・(笑)。よいこの皆さんはそこのところをお間違えなきよう、よりよき人生を歩んでいただければと思います(爆)。

写真は「月刊小説」1992年11月号に掲載時のものです。現在はちくま文庫「古書狩り」に収録されております。