2019年03月

手塚治虫「エンゼルの丘」

「エンゼルの丘」・・手塚治虫の少女漫画では「リボンの騎士」に隠れていてあまり有名でない作品かもしれません。「海のトリトン」とかの親類ですね(笑)。手塚流の「人魚物語」で楽しいです。中学生の頃、買った手塚作品で虫コミックスも最後の方になりますか・・。わりと好きな作品だったので探せば何冊かまだ出てくると思います。鈴木出版のものが欲しかったのですが、昔からそこそこ値段が付いていたのでパスしていたらついに買う機会を逃してしまいました。某M書店に鈴木出版のカラー原画がオークション出たことがありましたが、全くダメでした(笑)。今でも現役で漫画文庫に収められています。

 

追記:参考までに挟まれていた当時の虫コミックスの新刊案内を載せておきます。

 

 

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手塚治虫「W3(ワンダースリー)」

アニメにもなったしよくご存知の方も多いでしょう。私もテレビアニメのほうを先見ました。裏番組に「ウルトラQ」をぶつけられて視聴率はあまりよくなかったと聞きます。手塚としては珍しく真面目にSFしてしまった作品でしたが、当時は読者の理解が得られなかったようです。当時当たった手塚作品とは異なりスター不在の作品ではありましたが非常によく纏った佳作だと思います。アニメのほうはこの番組を見た後、塩野義のミュージックフェアが始まるのをよく記憶しています。「ウルトラQ」が始まってから時間帯を移動したあとの放映だったと思います。写真は学生の頃、拾ったサンデーコミックス、最も早い単行本です。全5巻ですがいまだに5巻目がありません(笑)。

 

Wikipediaよりのあらすじ

「銀河パトロール要員の宇宙人3人が銀河連盟から派遣されて地球にやってきた。彼らの任務は一年の調査の後、そのまま地球を残すか、反陽子爆弾で消滅させるかを決定することであった。ボッコ、プッコ、ノッコ(マガジン版では隊長、ガーコ、ノンコ)の3人は地球の動物の姿を借り調査をすることにし、それぞれウサギ、カモ、ウマとなる。星真一少年はひょんなことから、彼らと知り合い行動を共にすることになる。一方、真一の兄、光一は世界平和を目指す秘密機関フェニックスの一員として破壊活動に従事していた。(マガジン版はここら辺まで)

 

争いの止まない地球の実情から、反陽子爆弾による破壊を連盟から命じられた3人だったが、真一を通じて地球人の可能性に対する信頼を育てていた3人は命令を拒否する。罰として記憶を消去されて、何処かの星の人間として島流しとされることになった3人は、皆、地球を希望する。地球に送り出された彼らは時間を遡り、真一の身近にいた3人となる。 主人公、星真一の名前はSF作家「星新一」に、その担任馬場先生の名前は馬場のぼるにちなむ。」

 

 

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楳図かずお「姿なき招待」

楳図かずおの初期作品の復刻。少年探偵・岬一郎の活躍するシリーズですが、初めて目にします。表紙がいいですね~、実は2冊買おうかと思ったくらいでした(笑)。「ジキル博士とハイド氏」と「人面疸」をあわせたような怪人の造形が飛び抜けてユニークです。後年の楳図かずおここにありといった所で、感心させられます。ファンの方はぜひご一読をオススメします。私の楳図かずお体験はメジャー誌で描きだしてからのものなので、リアルタイムに読むことが出来なかったものがこのような形で出版されるのは大変うれしいことです。解説に二階堂黎人氏も名を連ねていますが、当然そうでしょう(笑)。

 

 

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水木しげる貸本モダンホラー

10年程前に太田出版のQJ選書に収録された水木しげるの傑作選です。いやー(笑)、「天然の人」は得ですね、何を描いても自分のスタイルになってしまうのですから・・。非常に記憶に残る短篇ばかりなのですが、「草」と「サイボーグ」が際立っているように思います。「草」はおそらくブラックウッド「柳」に想を得た作品でしょう。「サイボーグ」もよくあるお話なのですが、怪奇風のデフォルメが凄まじいですね。それにしても「ドキュメンタリー怪談」ってなにでしょうか?(笑)。

 

追記:ご紹介した本は絶版ですが、水木しげるの貸本時代の傑作を集めた漫画文庫がホーム社から出ていて大変よろしいです。興味のある方は一度どうぞ。

 

「不死鳥を飼う男,猫又水木しげる怪奇貸本名作選」

「墓をほる男,手袋の怪水木しげる恐怖貸本名作選」

「墓の町―水木しげる怪異貸本短編名作選 」

「人魂を飼う男―水木しげる妖奇貸本短編名作選」

水木 しげる / ホーム社

 

 

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手塚治虫「流線型事件」

手塚治虫ファンクラブ京都の資料室の復刻本です。大学生の時、古書で買ったように記憶しています。はじめて買った手塚の複製本でした。本当は「虫の標本箱」とかかが欲しかったのですが、学生には少し値段が高かったので無理でした。その後出た「漫画40年」というムックはいろんな手塚の刊行本をカラーで掲載していて集めてみようかと思ったのを憶えています。ただそのころは古書の漫画を専門に扱ってくれる所がほとんどなかったことと、保存状態を色々気にして買わなければならないことが気にかかって集めることを断念してしまいました。思えばこの時期に力を入れていれば面白い蒐集ジャンルだったかもしれません。

 

 

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