2018年11月

T・E・ロレンス「砂漠の反乱」&佐島勤「魔法科高校の劣等生(27) 急転編」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今回も最近読んだものと以前読んだものから紹介いたします。映画で有名なT・E・ロレンスの自伝『知恵の七柱』からアラブでの作戦経緯のハイライトを抜粋した「砂漠の反乱」です。「チャンバラ・シーンの抜粋」というあまりありがたくない意見もあるようですが、かなりな頁数がある「知恵の七柱」のいいガイドブックだろうと思っております。70年代に出たロバート・グレーブスの「アラビアのロレンス」もほぼこれを踏襲しています。「知恵の七柱」のノーカット版が簡単に入手できるようになったのは意外に最近らしく、その翻訳が東洋文庫に収められています。中公文庫版の解説には『知恵の七柱』の成立経緯が詳しく書かれてあって、それ自体が一編の物語であります。とはいえ、いろいろ問題はあるのでしょうが最高のガイドブックは映画の「アラビアのロレンス」じゃないかとひそかに思っている次第ですw。

さて、最近読んだ佐島勤「魔法科高校の劣等生(27) 急転編」です。『戦略級魔法』という言葉で大体このシリーズのノリが分かっていただけるかもしれませんw。全編派手な打ち合いに加えて、お兄様は『戦略級魔法』の術式を知り合いの一条君に提供するお話。終わりが見えてきたので怒涛のサービスぶりの作者さんです。このままラストまでハイテンションのエピソードが続くようでありますw。


内容紹介
T・E・ロレンス「砂漠の反乱」
「第一次世界大戦時、ドイツと同盟するトルコ帝国を内部から揺さぶるべく、アラブの反乱を支援するため英国が送り込んだ「アラビアのロレンス」。その戦いを綴った膨大な手記『知恵の七柱』を、自らの手で簡潔かつスピーディな文体で再編集した本書は、謎に満ちたロレンスを知るための入口である。」

佐島勤「魔法科高校の劣等生(27) 急転編」
「西暦二〇九七年七月。激化するパラサイトと光宣との戦いに備え、達也は新魔法『封玉』の完成を目指し鍛錬を続ける。同じ頃、世界規模の魔法師の衝突もある転機を迎えつつあった。南下を開始する新ソ連艦隊が日本に迫る。そして、これを迎え撃つため、一条将輝と吉祥寺真紅郎が行動を開始。果たして因縁の敵を退けられるのか――!? 
一方、リーナが潜伏する巳焼島に、パラサイトと同化したかつての同胞、スターズが上陸。ついに激突の火蓋が切られるのであった。戦略級魔法師が日本に集結!! 物語はクライマックスへと加速していく――。」

ガイコツ書店員 本田さん&SSSS.GRIDMAN

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こんばんは、皆様、三頌亭です。三頌亭アニメ館でございます(笑)。本田さんの『月刊コミックジーン』連載、「ガイコツ書店員 本田さん」のアニメ化です。マンガのほうは2巻ぐらいまでまで読んだのですが、オーヴァーアクションが楽しいギャグマンガです。アニメのほうも感じは出ていて悪くないです。結構コミック売り場のことが詳しく書かれていて面白いマンガです。

次は「SSSS.GRIDMAN」です。円谷プロの特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』を原作にした新作アニメーションです。「エヴァンゲリオン」と「ラーゼフォン」を足して割ったような作品です。やや時代遅れ気味のヒーローものが楽しいですね。少しおすすめですW。

Alexander Laing「The Cadaver of Gideon Wyck」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。以前、ブラックバーンのところで紹介した本屋さんValancourt Booksから再版されたアレキサンダー・レインの「ギデオン・ウィックの死体」をやっと買い入れました。
http://www.valancourtbooks.com/
サイトの紹介文や来た本の裏面を見ておりますと、どうやら1930年代に書かれた怪奇小説で今風に言えばバイオ・ホラーといったところでしょうか?。「堕ちる天使」のウィリアム ヒョーツバーグが跋文を書いていることから考えてやや内容が読めてしまうのがおかしいです(^^;)。というわけで20~30頁ほど読んでみたのですが、・・・これがなんか読みにくくて・・・(^^;)。少し休憩してますw。ある医学生が残した手記という体裁をとっているようですね。また、全部読んだら感想を書きます。因みに挿絵はリンド・ウォードでなかなかインパクトがあるので載せておきます。
ご参考までに以前入手しましたレインの代表作「The sea witch」の書影をアップしておきます。これは帆船(クリッパー)をテーマにした海洋冒険小説です。上記の本とほぼ同時期に書かれた本です。面白かったのでご紹介いたします。
実は映画の「ウィラード」がDVDになったので、原作小説Stephen Gilbert「Ratman’s Notebooks(ネズミ男のノートw)」のことをしらべていたらValancourt Booksが再版していて買ってしまった本ということで取り上げてみました。。。(^^;)
http://www.valancourtbooks.com/ratmans-notebooks-1968.html

戸川安宣「ぼくのミステリ・クロニクル」&中島らも「ガダラの豚」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。最近読んだものと以前読んだものです。戸川安宣「ぼくのミステリ・クロニクル」からいってみましょう。東京創元社の編集者だった戸川さんのエッセイです。思えば創元推理文庫を一番初めに買ったのは中学生になった時でした。クロフツの「樽」が三頌亭の創元推理文庫初体験です。この本によればちょうど戸川さんが入社したころのなので、以来三頌亭は戸川さんの企画で養われてきたわけですね。昔のお話で恐縮ですが、大体翻訳ものって売れなかったんです。だから田舎の本屋さんでおいてくれるものって限られていて安定供給されるものって創元推理文庫だったんです(ハヤカワはまだ文庫がなかった)。というわけで以来常用食のように読んでるわけです(笑)。

戸川さんのエッセイに話を戻しますと、いろいろな企画で思い出す書目は多くて書ききれないです。語られたエピソードで気になったものは中村能三氏の翻訳で「プリンス・ザレスキーの事件簿(M.P.シール)」のことで「あれがやっぱりよくなくて亡くなったのか?」というお話です。また案外ツボだったのが小林秀雄のエピソードで「江戸っ子」そのままで傑作です。ほかにも面白いエピソードはいろいろあるのですが、「ああそうだったのか」と思ったのが都筑道夫、鮎川哲也、中井英夫の3氏の最後の様子でした。この本、こう書くとなんですが多くの方が存命ではなくなってしまって、三頌亭にとっては「面白うてやがて寂しきなんとやら」でして、いろいろ考えてしまいました。とりあえず、海外エンターテイメント・ファンの方には面白いエッセイ集であることを受けあっておきましょうw。

ちょっと長くなってしまってますが、以前読んだもので思い出したものを・・・中島らも「ガダラの豚」です。もうだいぶ前の作品になってしまいましたが、この本面白いです。この作品はオウム事件の前に書かれた作品でその年の推理作家協会賞を受賞しました。以前からこの作品を映画化しないかとよく思ってきたのですがなかなか難しいんですかねえ?。いまだに映画化されてはおりません。最近のキャッチでいえば「マジカルウォーズ」ってところでしょうか?。少し分類しにくいんですが、昔見た映画で「マニトウ」というホラー映画がありましたが、ああいったものに近い面白さだと思います。今は集英社文庫に収録されています。ご興味の方はどうぞ。
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