2018年10月

E・F・ベンスン「塔の中の部屋」&「見えるもの見えざるもの」、D・A・レイナー「眼下の敵」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。これまた特に何かというわけではないのですが、最近見かけたものの中から紹介いたしましょう。E・Fベンスンの怪奇小説集がナイトランド叢書から出ております。以前紹介いたしましたがDoverから「The Collected Ghost Stories of E.F. Benson」というのが出ていて、これに収録されている作品のほとんどが邦訳されつつあります。典型的な英米怪談の作家ですのでご興味の方はいかがでしょうか?。もし英文でよければパブリックドメインでほとんどのものを読むことが出来ます。この人の作品で面白いところはその怪異が自分の体の悪いところを予見しているという不思議・・ではないでしょうか?。英米怪談の著名な作家なので再度紹介しておきます。

つぎはD・A・レイナー「眼下の敵」です。映画が有名ですのでご覧になった方も多いことでしょう。潜水艦と駆逐艦の死闘を描いた海洋冒険小説です。自身も第2次大戦中海軍にいたこともあって、描写は大変リアルです。全編にわたる潜水艦と駆逐艦の虚々実々駆け引きは圧巻の一言であります。ラストはこれまた映画とは違って、英国人特有のユーモアでしょうか?。私は実は大笑いしてしまいましたw。現在、適当な新刊がありませんが、創元推理文庫などに入っていたこともあり、見つけるのは容易でしょう。
https://en.wikipedia.org/wiki/Denys_Rayner

コーネリアス・ライアン「遥かなる橋」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。特に何かというわけではないのですが、最近やっと鴎外の「伊澤蘭軒」を読んでいます。史伝3部作というやつなんですが、何となく以前読んだこんな本を思い出してしまいました。こんなことを言うとファンの方からは怒られるかもしれませんが、鴎外の史伝3部作はいわゆるノンフィクション作品なのだと思っている三頌亭です。それならばというわけで出してきたのが、コーネリアス・ライアンの「遥かなる橋」ですね。

昔、筑摩書房のノンフィクション全集というのがあってその中でコーネリアス・ライアンの「史上最大の作戦」というのを読みました。これがいたく面白かったので、「遠すぎた橋」という映画ができた時にそのノンフィクション原作「遥かなる橋」を読みました。「マーケット・ガーデン作戦」という大戦末期の空挺作戦の全貌を描いた作品です。驚きべきは膨大な数のインタビューによって得られたエピソードを各所に配置してモザイクのように全体像を構成してあるところです。文学とは別のきわめてジャーナリスティツクな手法を駆使した傑作だと思います。

この本は早川書房から出てまして文庫版もあったように思います。本邦では数少ない話題を描いたせっかくのノンフィクション作品ですが、現在は出版されてはおりません。始末の悪いことに翻訳権を持ってられるようなので・・・残念ですw。コーネリアス・ライアンの第2次大戦3部作のほかの作品のひとつ、「史上最大の作戦」はまだ読めるようなのでこちらの作品もお勧めしておきます。
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