こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は最近読んだノンフィクションの中で最も面白かったものを紹介いたします。鹿島圭介「警察庁長官を撃った男」です。国松長官狙撃事件といえばお分かりになると思います。もうかれこれ20年以上も前のお話になってしまいましたね。あの事件の犯人はだれだったかというのが少し気になっていて、関連の本が出たら読もうと思っていました。
このドキュメントのキモは犯人と目された老スナイパーの特異な犯人像にあります。著者の鹿島圭介氏は「間違った目的」や「歪んだ目的」などと表現していますが、犯人の不屈の意思に感心していることは疑いのないことではないでしょうか?。解説の立花隆さんもこの点は同じだろうと思います。「チェ・ゲバラに憧れた男の末路」ではあるものの右翼とも左翼とも言えない思想・信条のみに殉ずる姿がきわめて昭和的な時代の燃え残りを感じさせます。月並みな言葉で申し訳ないのですが「事実は小説より奇なり」であります。
文庫本になって入手がしやすくなってますのでいかがでしょう?
出版社紹介
『2010年3月30日に時効を迎えた国松孝次・警察庁長官狙撃事件。警視庁の現職巡査長が犯行を自供したり、当初からオウム真理教による組織的犯行の疑いが指摘されながら、警視庁公安部の捜査は犯人逮捕には至らなかった。
一方で、2002年11月、愛知県警察に逮捕された一人の男に警視庁刑事部捜査第一課は注目していた。男の名は中村泰。東大を中退したインテリで、銃に対する知識は豊富。何より、逮捕容疑となった現金輸送車襲撃で見せた射撃の腕前は、とても七十歳を過ぎた老人とは思えないものだった。中村の関係先を捜索すると、おびただしい量の銃やマシンガン、実弾が発見され、さらに長官狙撃事件に関する膨大な資料が......。治安機関トップを狙撃するという、重要未解決事件の舞台裏に光を当てる、迫真のドキュメントです。』
このドキュメントのキモは犯人と目された老スナイパーの特異な犯人像にあります。著者の鹿島圭介氏は「間違った目的」や「歪んだ目的」などと表現していますが、犯人の不屈の意思に感心していることは疑いのないことではないでしょうか?。解説の立花隆さんもこの点は同じだろうと思います。「チェ・ゲバラに憧れた男の末路」ではあるものの右翼とも左翼とも言えない思想・信条のみに殉ずる姿がきわめて昭和的な時代の燃え残りを感じさせます。月並みな言葉で申し訳ないのですが「事実は小説より奇なり」であります。
文庫本になって入手がしやすくなってますのでいかがでしょう?
出版社紹介
『2010年3月30日に時効を迎えた国松孝次・警察庁長官狙撃事件。警視庁の現職巡査長が犯行を自供したり、当初からオウム真理教による組織的犯行の疑いが指摘されながら、警視庁公安部の捜査は犯人逮捕には至らなかった。
一方で、2002年11月、愛知県警察に逮捕された一人の男に警視庁刑事部捜査第一課は注目していた。男の名は中村泰。東大を中退したインテリで、銃に対する知識は豊富。何より、逮捕容疑となった現金輸送車襲撃で見せた射撃の腕前は、とても七十歳を過ぎた老人とは思えないものだった。中村の関係先を捜索すると、おびただしい量の銃やマシンガン、実弾が発見され、さらに長官狙撃事件に関する膨大な資料が......。治安機関トップを狙撃するという、重要未解決事件の舞台裏に光を当てる、迫真のドキュメントです。』