2017年04月

久生十蘭「内地へよろしく」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今まで使っていたPCがうんともすんとも言わなくなってしまったので、カなり頑張ってはみたのですが仕方なく買い替えることになりました。まあ新しくなってすっきりしたのでよかったです。壊れる前兆は半年前ぐらいからあったのですが、ついにHDがお亡くなりになってしまいました(合掌)。いままでご苦労様でした。

ところで最近久しぶりに久生十蘭の作品を読みました。戦時下に書かれた不思議なユーモア小説「内地へよろしく」です。時代を考えると明るいはずはないのですが作者の苦労やいかばかりかと言ったところでしょう。これはこれで傑作なのだろうと思ってしまった三頌亭でした。

話は変わりますが、国書刊行会から久生十蘭全集が刊行されています。実は戦後の長編作品で初めて単行本に収録されるものがいくつかあって、これが読みたいのです。ご存知のように1巻分のお値段がやや高いので躊躇して現在に至っております。実際のところ3巻分くらいなのですが、最寄りの図書館にもないようですし・・・買うしかありません(^^;)。

ところで三頌亭が久生十蘭をよく読んだ頃のコピーを紹介いたします。澁澤龍彦によるものですが三一書房版全集の解説で中井英夫も同じようことを書いておりました。70年代にあってはこれ以上はない見事な煽りでしたが、現在ではぴんとこない方も多いかもしれません。そのとき読んだ薔薇十字社の刊本とともに写真をアップしておきましょう。ちなみに河出文庫のコレクシオン・ジュラネスクはこれらの刊本からほとんど再録されています。

皆川博子『開かせていただき光栄です』

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こんばんは皆様、三頌亭です。また少し間隔が空いてしまいました。今日の本はこの前の高橋葉介さんの本と一緒に買ったものです。皆川博子さんの『開かせていただき光栄です』・・・もうすでにハードカバーで読んだ方も多いことでしょう。周回遅れの感想文です。日本人がイギリスの時代劇を描くという力技です(笑)。楽譜まで入っていてなかなか凝っております。イギリスの解剖学史の一断面を舞台にしたミステリーです。三頌亭はミステリ部分より、この歴史風景の方が面白くて、「へえ~、こんな感じなのか~」とか感心しきりでした。また稀覯本のからむ詩人のエピソードが楽しくて、興味津々でございました。少し長めの長編ですがたるみなく読めて、皆川作品の中でも出色の出来だと思います。ご興味の方はぜひどうぞ!。
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