2016年08月

ロナルド・ファーバンク小説全集

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こんばんは,皆様,三頌亭です。廉価でしたのでドナルド・ファーバンクの小説全集を入手してみました。実はこれ以前にペーパーバックで3冊ほど作品集を持っていたのですが、同じ出版社のものですので収録作品に新しいものがありませんでしたw。まあハードカバーも悪くはないかと思ってます。

私が今までに読んだファーバンクの作品は「オデット」と「人工皇女」のみです。元気があればw残りの作品も読んでみたいと思ってます。向こうではファーバンクはどのようなとらわれ方をしているのでしょうか?。アールデコのワイルドみたいな感じなのでしょうか?。因みに邦訳は「オデット」にみです。できれば「人工皇女(The Artificial Princess)」もどなたか翻訳してくれないでしょうか?

秋庭太郎「考證・永井荷風」

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こんばんは,皆様,三頌亭です。また大分アップしっぱなしになってまして申し訳ないです。小島政二郎「小説・永井荷風」をご紹介いたしましたので、今回はスタンダード(w)な方をご紹介いたします。秋庭太郎「考證・永井荷風」でございます。秋庭太郎の荷風に関する著作は本作以外にも以下の3冊が出版されております。三頌亭はいずれ読もうと思って入手はしてあります。因みにすべて絶版ですが、廉価で入手は容易です。
永井荷風傳 (春陽堂書店 1976年)
荷風外傳 (春陽堂書店 1979年)
新考永井荷風 (春陽堂書店 1983年)

秋庭太郎の評伝は事実を淡々と述べておりまして、鴎外の史伝とまではいかないにせよそのような趣のある著作となっております。非常によく調査されていて驚きます。ゴシップと主観いりまくりのものがよければこの前紹介した小島政二郎のものをお薦めしておきます。さて三頌亭はよく思うのでありますが荷風の代表作というと聞かれた場合どの作品を挙げようか?と。いろいろ意見はあるでしょうがわたしは「断腸亭日乗」を挙げたいと思います。創作かというと微妙なところですはあるのですが近代の日記文学の最高峰といっていいだろうと思っております。

M・R・ラインハート「のろわれた屋敷(螺旋階段)」

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こんばんは,皆様,三頌亭です。今日は少し古めのミステリーから紹介いたしましょう。メアリ・ロバーツ・ラインハートの「螺旋階段」です。以前紹介したエセル・リナ・ホワイトの「らせん階段」とは別の作品です。とはいえこちらもゴシック・ロマンス風の物語で、「お屋敷」もの(w)ですね。この作品ハヤカワ文庫にも入っていたのですが、今は増刷しておりません。かわりにebookが出ております。

さて内容はといいますと、昨今のミステリーから考えますと、テンポの遅いところもあるのですが、いい時代劇を見る感じとでもいえばいいでしょうか?。映画でよければヒッチコックの「レベッカ」やシオドマクの「らせん階段」なんかのほうが雰囲気を伝えるためにはいいのかもしれません。

写真は金の星社の少女・世界推理名作選集・第10巻のジュブナイル・バージョンです。多少の脚色はあるのですが案外読むにはいいだろうと思って出してみました。1972年・刊行のものですが、装丁などに時代色が出ていて面白いです。ラインハートにはこのほかにもいくつか作品が紹介されておりHPBに収録されています(「ドアは語る」、「黄色の間」)


出版社紹介
「亡き兄の二人の遺児をひきとって育て上げ、肩の荷をおろしたレイチェルは、郊外の別荘でひと夏を過ごすことにする。だが、静かな田舎に安らぎを求めた彼女を待っていたのは恐ろしい事件の連鎖であった。到着早々、不気味な物音や奇怪な人影に心を騒がされ、子供達の到着にほっとしたのも束の間、別荘の持ち主の息子が螺旋階段の下に射殺体で発見される!……アメリカで国民的な人気を得た女流作家の代表作であり、心理描写でサスペンスの新生面を開いた古典的名作。
M・R・ラインハート(1876~1958)ピッツバーグ生まれのアメリカの女性作家で、フルネームはメアリー・ロバーツ・ラインハート。ミシンの行商人の家に生まれ、看護婦養成学校卒。苦しい家計を助けるためペンをとりはじめ、1908年に発表した「螺旋階段」で一躍人気作家となった。「アメリカのクリスティ」ともよばれるサスペンスの第一人者。」

「完全なるチェックメイト」&「条理ある疑いの彼方に」

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こんばんは、皆様、三頌亭シネマ館です。本当に久しぶりですね、このフォルダを更新するのも・・。その間、映画を見なかったわけではないのですがわざわざ紹介するまでもないかなどとズボラを決め込んでました(笑)。それでは行ってみましょうか。

「完全なるチェックメイト」
以前、ジョージ・スタイナー「白夜のチェス戦争」 という本を紹介したことがあったかと思います。希代の天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーには興味があって、冷戦下、国の威信をかけてアイスランドで行われたチェスの世界王座決定戦(フィッシャーvsスパスキー)がどのようなものであったかよく知りたいと思ってきました。
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/63505314.html
この映画は実話に基づく一種のドキュメンタリー映画です。見終わってびっくりしたのはこれほどフィッシャーの精神が病んでいたのかという点です。原題: Pawn Sacrificeとはフィッシャーとスパスキーを指していると思われます。国家の威信に比べれば彼らの戦いは所詮2人のポーンの戦いであるという意味なのでしょう。

「条理ある疑いの彼方に」
フリッツ・ラング監督作品。ハリウッドでは最後の作品となります。ダナ・アンドリュースとジョーン・フォンテーンの顔合わせです。冤罪はどのように形成されるかというテーマの作品ですがラストが大変皮肉であります。ラングの演出としてはカラーの薄い作品ですが、ラストの皮肉さに少しラングらしさが出ているかと思います。これでフリッツ・ラング監督作品も見られるものはほとんど見てしまいました。この人の作品をすべて見ようと思ってから30年以上、少しさびしい思いがいたします。
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