2015年10月

「眉村卓コレクション異世界篇Ⅱ・傾いた地平線」&「松本清張・中篇集」

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こんばんは,皆様,三頌亭です。アップしてからの放置時間が長くなっております。申し訳ございまっせん。さて,今回は眉村卓「眉村卓コレクション異世界篇供〃垢い臣亙神?廚任后やっと3巻すべてに目を通しました。この2巻も得意のパラレルワールドものでした。ドッペルゲンガー・プラス・パラレルワールドなんですが不思議に明るい感じの作品でいかにもこの著者独特の感性にあふれております。全3巻中のお勧めはやっぱり第1巻の「にばたまの・・・」でしょうか。名品「名残の雪」も入っていることですし・・・。比較的値段も安く,読みたい方にはお勧めの1冊でしょう。

この前,松本清張の短編コレクションを紹介いたしました。それと少しはダブるものもありますが,中篇集の紹介をいたします。短編ミステリというのはあんまり少ない枚数ではいろいろお膳立てや説明もあるのでこの作家のように100から150頁というのがちょうど特異な方もいらっしゃいます。従って松本清張の中篇は傑作目白押しです。お薦めは「黒い画集」「別冊・黒い画集」「黒の図説」「黒の様式」などです。三頌亭は「黒の図説」に収められた「鴎外の婢」という作品は大好きです。まるで鴎外後期の史伝を本歌取りしたようなミステリーで清張の傑作と言って良いでしょう。各集中の収録作品については下記のサイトでごらんください。
http://www.aga-search.com/jp/18matsumotoseicho.html
「黒の図説」:速力の告発、分離の時間、鴎外の婢、書道教授、六畳の生涯、
梅雨と西洋風呂
「黒の様式」:歯止め、犯罪広告、微笑の儀式、二つの声、内海の輪、死んだ馬

小森健太朗「ローウェル城の密室」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。この前「コミケ殺人事件」を紹介したので、こちらも出しておきます。著者が16歳で乱歩賞に応募した作品に加筆・修正したものです。もう30年近く前の作品ということになります。当時はこんな作品に乱歩賞を受賞させることは不可能だったでしょう(笑)。再読するとなんかとても懐かしい気分になれました。当時の少女漫画の雰囲気がそこはかとなく出ているせいかもしれません。トリックはたしかにコピー通り前代未聞ですね(笑)

「乱歩奇譚 Game of Laplace」他

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こんばんは、皆様、三頌亭アニメ館です。久しぶりですね~。他にみたものもたくさんあるのですが、とりあえず3作品を選んでみました。
乱歩奇譚 Game of Laplace
小林少年がややアブナイ設定の少年探偵団です(笑)。作中、殺人の死因解説で「3分間ショッキング」というのが毎回あるのですが、妙なユーモアが横溢していて面白いです(笑)。「Another」好きな方いかがでしょうか?

Charlotte
超能力者パラレルワールド物、ちょっと変わったSF設定です。絵の方は「グリザイア~」のシリーズのような感じです。タイムリープを繰り返して記憶がなくなっていく主人公の焦燥感がよく描けています。

ゲート 自衛隊 彼の地にて 斯く戦えり
ファンタジー世界版の「戦国自衛隊」です。またシリーズ途中だと思われます。なんかゲームのアニメ化みたいな感じがするのですが、妙に設定が凝っていたりして不思議な作品です。

以上、寸評3作品でした。

松本清張短編全集

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は松本清張の短編であります。各社の文庫版でいろんなセレクションのものが出ています。文春文庫の傑作選で宮部みゆきさんが述べておられましたが、松本清張の短編作品は200以上あるそうで「殆ど全部読んだと思っていたのだけれど、たった半分だった」ということだそうです。おそらく三頌亭などは80ぐらいではないかと思っています。

したがって各社出版されているものはすべて傑作選ですべてを収録するものはありません。このあたりは大人の事情によるものなのかもしれませんが、比較的バランスよく最も収録数の多い光文社文庫の松本清張短編全集を推薦しておきましょう。

松本清張は遅いデビューのわりにはたくさんの長編作品を残しましたが、その精髄は実は短編作品にあるのではないかと常々思ってきました。そのほとんどについて、ミステリーとしてはパスラーのものではなくクライムノベルの体をなしたものがその本領であります。扱う話題も非常に暗いものが多いので現在の流行りの傾向から遠いものになってしまいましたが、それでもなお一読の価値があると思います。

写真は「黒地の絵」です。清張本人は映像化にこだわりましたが現在に至るもそれはなされておりません。現実の事件をモデルとした作品のうちのひとつですが、今後も映像化される可能性は少ないと思われます。テーマはひたすら救いがなく暗いです。

松本清張短編全集 [生誕百年記念] | 光文社文庫
http://www.kobunsha.com/special/seicho/

小森健太朗「コミケ殺人事件」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日はたまたま見かけた本を紹介いたします。この作家さんはブログ初登場です。もう出てから20年以上もたってしまってます。作者は今大学の先生ですね~。多重推理とメタミステリーの合わせ技・・とネタバレしかかっていますが・・・(^^;)、ディテールは読んでのお楽しみ(笑)。久しぶりに再読したらなんかハッピーな気分になれました(笑)。また余談ですが、このころのコミケの様子が知らない人にもよくわかるよう描けていて大変懐かしい気分です。
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