2015年06月

閑話休題(村上春樹「カンガルー日和」&上田敏「海潮音」のことなど)

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は四方山話です(笑)。あまり好きではない作家でもそこは人間、これならいいやと思える作品もあるのです。村上春樹さん・・・今をときめくと申しますか、ノーベル賞候補に名前が上がるという今日の名声を予想しえた人はいないのではないでしょうか?。「カンガルー日和」はこの方の第2短編集です。読んだのはもう学生時代になりますが、明るく不思議なお話に少し感心いたしました。部分的には眉村卓あたりのいくつかの短編に似ていなくもないのですが、食ったものが違うなこりゃ・・・などと勝手に思ってまして、今もその感想は変わらないのであります。もしこの方の作品が苦手だという方がいたらお読みになってみるのもいいかもしれません。

ところで最近、近代の訳詩集を読んでいっております。上田敏の「海潮音」はその代表格です。今まで敬遠してきた詩集を順番に読むのも悪くないと徐々に思えるようになりました。どうでもいいですが、角川版の「中原中也全集」がほしいとよく思ってます。

信天翁(おきのたいふ)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000235/files/51172_42028.html

宮崎惇「時空間の剣鬼」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。ミステリ珍本全集の続巻で少し気になったので・・・。この人今まで一度も出したことはなかったと思います。以前、ふくしま政美の漫画で『聖マッスル』というのを紹介したことがあったかと思いますが、あの原作が宮崎惇でした。「宇宙塵」創生期の編集委員だったことがあるそうで、一応SF作家だったそうです。あとは時代劇というか忍者ものを結構書いたりしています。

さて、紹介の「時空間の剣鬼」ですが、あらすじ等は写真で見ていただくとして、SF時代劇wですね。連作短編といった感じの作品ですが、剣の達人がいろんな時代で活躍するという、劇画作品の原作に極めて近い内容になっています。まあ適当に楽しめるのでありますが、これはズバリ漫画にしたほうがよかったと以前から思ってる作品です。最近、ではさすがにあまり見なくなったフタバノベルズですが、みかけましたら一読するのもいいかもしれません(笑)。

ミステリ珍本全集第8巻・下村明「風花島殺人事件」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。このところ楽しみにしてますミステリ珍本全集の第8巻です。完全に古書店アイテムの復刻ばっかりですが、読んだことのないものが多くなってきたので面白いです。今回は下村明の長編を3つ収録してます。まああれですね、1冊づつ集めるとなるとコストも気力もない三頌亭にはお買い得といえる全集です(笑)。

ところで初めて読む下村明作品ですが、どれも描写とストーリーテリングがよくて思ったより読まされてしまいました。3作品ののなかでは「木乃伊の仮面」が一番面白かったでしょうか。表題作の「風花島殺人事件」は小型の「獄門島」wです。最後の「殺戮者」は連作の長編と言った感じで、難無く読まされてしまいます。専門のミステリー作家ではないのですが、ちょっとしたヒネリが効いていて楽しむことができます。蛇足ですが、すべて昭和30年代に書かれたものですのでまだ戦後すぐの風俗や背景を描写したものがほとんどです。それらに耐性のある方のみお薦めしておきましょう。

さて2枚目の写真は今後のラインナップです。宮崎惇の2作品「21世紀失楽園」と「金毛九尾秘譚」が入っているのには少し驚きました。これも読んだことがないので楽しみです。

出版社・紹介
ミステリ珍本全集第8巻・下村明「風花島殺人事件」
下村明 著 日下三蔵 編
私立探偵の葉山俊二は、青江糸子という若い女性から失踪した内縁の夫、花紋鶴吉の捜索を依頼される。花紋は日向灘に浮かぶ小さな離島「風花島」の網元だったが、ある日突然妻子を捨て、親子ほども歳の離れた若い妻と新たな生活を始めたばかりだった。新妻には、自分を残して失踪する理由が見当たらず、新居には身の回りの品もそのまま残されたままだった。 そして、花紋が失踪したのと同日、風花島に残った花紋の正妻、多加江も行方がわからなくなり、翌日には絞殺死体となって発見された。失踪した花紋が真っ先に疑われるが、当日は囲碁の大会に出席していた目撃証言があり、アリバイが成立する。事件を解く鍵が風花島にあると考えた葉山は島に乗り込み調査を開始、ほどなくして花紋の家庭の複雑な事情を知ることとなる。さらに、葉山と警官の目の前で新たな殺人未遂事件が発生。季節外れの台風の上陸で島が暴風雨に包まれるなか、事件はさらなる展開を見せていく・・・

【収録作品】
PART1 風花島殺人事件
PART2 木乃伊の仮面
  短篇 消された記憶
PART3 殺戮者

眉村卓「深夜放送のハプニング」&光瀬龍「その花を見るな!」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。引き続き眉村卓作品と光瀬龍作品の紹介です。光瀬龍「その花を見るな!」はパラレルワールド?ものでしょうか?。いきなり別世界へスリップしてしまうお話です。まずまずの面白さ(笑)の作品です。この作品もNHK少年ドラマシリーズの「その町を消せ」(1978年)という題で映像化されております。さすがにこのあたりは当時、事情があって見ていませんでした(笑)。

さて眉村卓「深夜放送のハプニング」ですが、これはSFではなくホラーサスペンスの作品です。3話から構成されています。最後の「呪いのお面」のお話がおもしろくて、当時としては新機軸だったのではないでしょうか?。余談ですが、昔、毎日放送でしたか、深夜放送に「チャチャヤング」と言うのがありまして、眉村卓がパーソナリティを務めておりました。平日なのであんまり聞いたことはなかったのですがショート・ショートのコーナーなんかがあってそれに出てきそうな作品ですね~。古い話で恐縮ですw。

シドニアの騎士 第九惑星戦役

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こんばんは、三頌亭アニメ館です。今日は最近放映中のものです。原作は弐瓶勉で「月刊アフタヌーン」連載でしたか・・・。漫画の絵の方があまり好みではないタッチなので今一つ真剣に読んでいなかった作品です(笑)。ちなみにアニメの絵コンテのような平面的なタッチです。もう少し描き込めば大友克洋ばりになれるんですが、もうひとつ希薄です(笑)。アニメの方がグラフィックの処理も相俟ってみやすいのでみてます。男性でも女性でもないキャラクター(どちらでもなれる)が出てくる作品はアニメや漫画では数少ない例です。SF作品ではしばしば見かけるのですが、理由はやっぱり人気が今一つになる恐れがあるせいでしょうか?。

op-full「騎士行進曲」
https://www.youtube.com/watch?v=wmKoledcJaQ
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