2014年09月

中村彰彦「会津の怪談」

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こんばんは皆様、三頌亭です。また出しっぱなしですね。今度から記事できてからにしましょう(笑)。最近、実は別系統の本にかまけておりまして・・・そちらの方の感想を書いてもよろしいのですが、あまり皆様には面白くなかったりするので控えております。ご了承くださいませ。

ところで最近読んだ中村彰彦さんの「会津の怪談」ですが、始めて読む作家さんです。時代ものが得意な方なのでしょう。冒頭の「亡霊お花」と「かわ姥(うば)物語」は史実をフィクションで延長したつなぎ目の無い見事な短篇作品となっています。最近、時代小説の書き手も少なくなってきて、いまひとつ売れないジャンルという気がしております。余計なことですけど書き手の方には頑張ってほしいと常々ひそかに思っております。

そのほか、気になっている出版はいくつかあるのですが、この前書店に行くとトマス・ピンチョン『重力の虹』の新訳が新潮社から出てました。相変わらずの分厚さというか本の威容さというか・・・に感心してました(笑)。ご興味の向きには一度挑戦してみるのもよろしいでしょう。いかがでしょうか?。因みにアメリカのオリジナルは安い版がいくらでもありますので、そちらでおよみになるのもいいでしょう。



出版社紹介
「会津藩ゆかりの地に残る伝承・怪談を、史実に基づき小説化した怪談短編集。恐怖に陥れるだけが怪談ではなく、ウィットに富み、地方色にあふれ、豊かな文学としての怪談を、直木賞作家の筆が甦らせる。 「亡霊お花」「恋の重荷 白河栄華の夢」「晋州城の義妓」「かわ姥(うば)物語」「思い出かんざし」「骸骨侍」「名君と振袖火事」の7編を収録。いまや「会津といえばこの人」となった作家・中村彰彦の、初にして珠玉の怪談小説集! 」

「岡田鯱彦探偵小説選〈2)」&「ウォール街の物理学者」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。だいぶ時間が空いてしまって申し訳ありません。このところ、あんまりこれと言ったものがないのでかのような有様ですね(笑)。ところで最近買った岡田鯱彦探偵小説選ですが、メインがこの前紹介しました「幽溟荘の殺人」です。個人的には読むところが少なかったのですが、まあ長編がおもしろいのでお薦めしておきましょう(笑)。

ウェザーオール「ウォール街の物理学者」ですが、個人的にはなかなか面白かったです。以前から野暮用で化学物質の拡散を計算するのに色々調べていたら、必ず経済学の論文が検索に引っ掛かってくるので不思議に思ってました。実はオプションの価格設定を計算するブラック-ショールズ方程式の解が拡散方程式と同じになっているらしく、それで物理学というわけらしいです。経済投資の手法の多くまたその基礎となる経済モデルの多くを門外漢の自然科学者が考案したという事実に大変驚きました。まあ昔から「数学者」と「賭博」というのは案外セットだったりするんですけどね(笑)。
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