こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は以前読んだ本から紹介いたします。ラルボーの「仇ごころ」です。翻訳は堀口大學&青柳瑞穂で第一書房(昭和7年刊行)よりの出版ですね。ちょっと話は飛びますが、ラルボーというと最近、岩波文庫に『A・O・バルナブース全集』が入りました。岩崎力氏の翻訳ですが、同時収録作品として中篇の「秘めやかな心の声」もはいっております。この作家に興味をお持ちの方にお勧めしておきましょう。
さて、ラルボーの「仇ごころ」ですが、下世話に簡単にストーリーを説明すると・・・浮気性の小金持ちの男が未亡人とその娘さんの両方に手を出すのですが、娘さんのほうがすごくその気になってしまって・・・というお話です(笑)。前半は男の心理が、後半はどちらかというと娘さんの心理が描かれます。なんとなくですがラルボーの「フェルミナ・マルケス」と雰囲気が似ている気がします。ラルボー作品でよく言われる「内的独白」部分は比較的少なく見える作品です。非常に都会的な雰囲気がよく描けていて、貧乏が後ろに迫ってくるストーリーの割にはしみったれたところのない作品なので思ったよりは頁の進む本でした。
さて、ラルボーの「仇ごころ」ですが、下世話に簡単にストーリーを説明すると・・・浮気性の小金持ちの男が未亡人とその娘さんの両方に手を出すのですが、娘さんのほうがすごくその気になってしまって・・・というお話です(笑)。前半は男の心理が、後半はどちらかというと娘さんの心理が描かれます。なんとなくですがラルボーの「フェルミナ・マルケス」と雰囲気が似ている気がします。ラルボー作品でよく言われる「内的独白」部分は比較的少なく見える作品です。非常に都会的な雰囲気がよく描けていて、貧乏が後ろに迫ってくるストーリーの割にはしみったれたところのない作品なので思ったよりは頁の進む本でした。