2013年12月

W・B・イエイツ「ケルト幻想物語集:アイルランド各地方の妖精譚と民話」

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おくればせながら、みなさま、あけましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。

また、写真を挙げたまま放置してしまいました(笑)。申し訳ないです。写真はイェイツの『ケルト妖精物語集』です。初めて読んだのは井村君江さんの日本語訳で月刊ペン社から出ていた3巻本のものでした。現在もちくま文庫でそれを再編集したものが出版されていると思います。イェイツの長きにわたって蒐集したアイルランド民間伝承を編集した著作です。言ってみればアイルランドの「遠野物語」みたいなものですが、味があって非常に面白いです(笑)。ご興味の方はイエイツ編『ケルト妖精物語』『ケルト幻想物語』『ケルトの薄明』の3冊がちくま文庫に収録されておりますのでそちらをご覧ください。

次はアンドリュー・ロス・ソーキンの『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』 です。この正月休みに読んだノンフィクションですね。故あって、計量経済学や金融工学の本を何冊かかじったことがあります。「強欲は善であるか?」と問うまでもなく、現在の世界経済は金融経済が実体経済をはるかに追い越してしまっております。この本は未曾有の経済危機に遭遇した金融経済の担い手たちの顛末記です。非常によく取材されおり、ニュースでしか知らない登場人物たちの人となりがエピソードとして上手くミックスされて興味深々でありました(笑)。このテーマの決定版として有名な著作です。

以上、2作品の紹介です。

追記:「なめこ文學全集:なめこでわかる名作文学」(笑)。なめこが気になってあらすじがよくわかりません(爆)。1冊の結構な数の作品が収録されています。

泉名月「鬼ゆり」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。このところ本屋さんにあまり行ってないので大したものもございません。なのでそのあたりに平積みになったものの中から紹介いたします。 泉名月「鬼ゆり」(學藝書林:1975)です。いきなり余談ですが(笑)「學藝書林」の出版物では『全集・現代文学の発見』というシリーズがあってかなり以前に楽しく読んだ記憶があります。現在もまだある出版社で『全集・現代文学の発見』は復刻されておりますので興味がおありの方は調べてみてください。非常にユニークな編集の文学全集です。

泉名月「鬼ゆり」・・・内容については写真の帯や中井英夫の跋文をお読みください。この作品集は幻想譚風の童話集と回想エッセイからなっております。最初に読んだ時から私は作品集の最後に収録されている「羽つき・手がら・鼓の緒」が好きです。その後、いろいろなものを読みましたが、泉鏡花をこれほど身近に彷彿とさせる文章は少ないのではないかと三頌亭は思っております。

Lynd Ward 「Six Novels in Woodcuts」

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こんばんは、皆様、お久しぶりです(笑)。このところリアルのお仕事にかまけてほとんど本を読んでおりません。なのであまり変わった話題もないのですが、最近買ったものの中からリンド・ウォードの小説集を紹介いたします。

リンド・ウォードの「文字のない小説」、木版画のみで構成された特異な作品についてはいままで何度か紹介してまいりました。実はまとまったものが少し前から出ていたのですが、なんとなく見送ってしまってました(笑)。今回やっと入手してみたのですが、巻末にリンド・ウォードの作品解説やエッセイなども付いてなかなかおもしろかったです。ご興味のおありの方には少し高いですがお薦めの一冊です。

この版にはリンド・ウォードが発表した6つの「文字のない小説」が含まれますが、これらの作品を一通り見て、やはりそのなかでは「狂人の太鼓」が最もインパクトのある作品ではないかと思いました。大分前にオリジナル版を見た時からこの陰鬱な運命譚は三頌亭を惹き付けてやみません。どこがどうとは上手くは言えないのですが、絵で表現されているにもかかわらずその文法は文学であるという極めてユニークな作品であると三頌亭は思っております。


出版社紹介:リンド ウォード「狂人の太鼓」(日本版:国書刊行会)
聴け、太鼓の響きを!――リンド・ウォードの〈文字のない小説〉 画集? 絵本? 物語? あなたの目の前にある本『狂人の太鼓』は、きわめてユニークな書物だ。奴隷商人だった父親の教えを守り、書物に埋もれた学究生活を送る男とその家族を次々に見舞う恐るべき死と災厄を、グロテスクな想像力にあふれた120枚の木版画でつづったこの「小説」には、文字が一切存在しない。読者は1枚1枚の絵を丹念に読み解きながら、〈知〉に憑かれた主人公に下される過酷な運命を1つずつたどっていかねばならない。黒と白の強烈な明暗対比と鋭い描線で、欧米読書界に衝撃をあたえた特異な天才画家ウォードの「文字のない小説」は、あなたにスリリングな知的興奮にみちた読書体験をお約束する。
「リンド・ウォード! その名の魔術的響き。祈りにも似た営為から産みだされた文字のない小説の圧倒的迫力は、まことに類例のないものである。言葉という限界を取り払った故に成ったこの豊かで饒舌な物語の前では、我々はただ黙し、驚嘆し、瞠目するしかない。そして条理も愛も美も越えて、彼方から渉ってくるものにただ耳を澄ますのだ。聴け。存在の際から立ち昇る狂人の太鼓の響きを」――西崎憲氏(作家・翻訳家)

蒼き鋼のアルペジオ他

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こんばんは、皆様、三頌亭アニメ館です。今放映中のものばかりですね。「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」は伊号401潜水艦が活躍するSF海洋アクションアニメですが、「艦これ」とよく似たコンセプトの作品です。どうでもいいですが潜水艦のフォルムがよくできていて素晴らしいと思います。

次は「革命機ヴァルヴレイヴ」ですが、「ヴァンパイアとガンダム」的(笑)な発想が面白いですね。結構気に入っていて1stシーズンから見ています。最後は「ゴールデンタイム」です。キャラクターデザインとは裏腹に古風なラヴロマンスです。「記憶喪失」という鉄板の設定ながら、なぜか見てしまう不思議なアニメです(笑)。
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