2013年09月

綾辻行人「Another エピソード S」

イメージ 1

イメージ 2

こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は珍しく新刊で、綾辻行人さん「Another エピソード S」です。アニメの方の出来がまずまずだったせいもあって、そのうちエピソードの追加があるのではと思っておりました。世間的にはもうキャラ萌え一発という感じでフィギュアや写真のようなストラップまで出る状況です(笑)。いやはやイメージの実体化というのはおそろいしいものだと三頌亭は今更ながら感心するのでありました(^^;)。

ところで内容の方はというとアレなトリックを使ってありまして、あんまりいうと本編の方を読んだ人にはすぐわかってしまうのでは・・・と思ってしまいます(笑)。作者の方はまださらなる続編を予定しているとのことで、「ひぐらしのなく頃に」 みたいな感じになってしまうのかも・・とか三頌亭は妄想しています(笑)。

岡鬼太郎「昼夜帯」

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

こんばんは、皆様、三頌亭です。最近、気がついたのですが近代デジタルライブラリーに岡鬼太郎の単行本がすべてアップされていました。さっそく唯一読んでいない滑稽文集「江戸紫」を読んでみましたが、読んでいない最後の単行本ということで感慨深いものがありました(笑)。以前から、どこか奇特な出版社が「岡鬼太郎小説選集」みたいなものを出してはくれないだろうかと思ってきました。研究家がいないのといまの流行からすればあまりに地味なのかもしれません(笑)。岩波文庫か中公文庫にとよく思うのですが、ブログでわめいたくらいでは無駄なことなのかもしれません。単行本のほか文芸倶楽部などに掲載されて未収録になっているのものかなりあるのではありますまいか?。しかしこのように底本がデジタライズされたことは三頌亭としてはうれしいことであります。できれば青空文庫になんとか登録していただければなおうれしいのですが・・(笑)。

写真は「昼夜帯」の清方の木版画と扉絵です。近代デジタルライブラリーの方はモノクロなので載せておきます。


岡鬼太郎「昼夜帯」(左久良書房:明治39年)
近代デジタルライブラリー
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/887247/16

山口果林「安部公房とわたし」

イメージ 1

イメージ 2

こんばんは、皆様、三頌亭です。今日はいささか芸能ニュースめいた出版物で申し訳ありません。大分前のことですが、安部公房がなくなった時になんとなく風通しの悪いものを感じていたのを思い出しました。その正体がこれだったのかと少し合点がいった三頌亭です(笑)。作品の出来とプライべートはどのくらい関係があるのか難しいところですが、世間が思うほどではないのではないかと三頌亭は考えています。才能の不思議というものでしょう。

というわけでこの手記は当たり前ですが山口果林さんのもの。このままでは自分の過去が透明人間になってしまうと思って清算の意味で書いたとあとがきで言ってます。もっともそのような著作者側の意図は別にして作家の知られざるエピソードはファンにとっては興味もあることでしょう。思っていた通り安部公房が案外新し物好きで、当時は少なかった高価なシンセサイザーに凝っていたなどなるほどなと思わせるところがありました。


出版社内容紹介
『師であり、伴侶。23歳年上の安部公房と出会ったのは、18歳のときだった。そして1993年1月、ノーベル賞候補の文学者は、女優の自宅で倒れ、還らぬ人となった。二人の愛は、なぜ秘められなければならなかったのか? すべてを明かす手記。
【目次】
プロローグ
第一章 安部公房との出会い
第二章 女優と作家
第三章 女優になるまで
第四章 安部公房との暮らし
第五章 癌告知、そして
第六章 没後の生活
エピローグ
【本文より】
玄関に脱ぎ捨てられた見なれぬ靴と杖。部屋に灯りがついている。寝室に人の気配。そこには暖房を目いっぱい高くして、羽毛布団にくるまった安部公房がいた。去年のクリスマス・イブ以来の再会だった。
「ホテルまで探しにいったのよ」
「こんなに早く、ここへ帰ってこられるとは思わなかった」
「ここまでのタクシー代は持っていたの?」
「ポケットの小銭を渡して、まだ足りなくてゴソゴソやっていたら、運転手、諦めてドアを閉めて行っちゃった」
「マンションの表玄関の暗証番号、よく覚えていたね」
「玄関前でうろうろしていたら、顔見知りの住人が開けてくれた」
一月の夜の寒空の中、しばらく佇んでいたらしい。
安部公房が、ぽつりと言った。
「新田くんが結婚させてくれるって」 』
最新コメント
ギャラリー
  • 萩尾望都「11人いる!」&「スター・レッド」
  • 萩尾望都「11人いる!」&「スター・レッド」
  • 萩尾望都「11人いる!」&「スター・レッド」
  • 萩尾望都「11人いる!」&「スター・レッド」
  • 和田慎二傑作選「砂時計は血の匂い」他
  • 和田慎二傑作選「砂時計は血の匂い」他
  • 和田慎二傑作選「砂時計は血の匂い」他
  • 和田慎二傑作選「砂時計は血の匂い」他
  • 花とゆめ・1975年5月5日号
アーカイブ
  • ライブドアブログ