2012年11月

ルートヴィヒ・ティーク「金髪のエックベルト」他

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日も既読の本から2作品を紹介いたします。今まで読んだ物語の中で、物語の謎が謎のまま最後まで説明されず終わってしまうタイプの作品で記憶に残っているものです。ルートヴィヒ・ティーク「金髪のエックベルト」はノヴァーリスの「青い花」や「ザイスの学徒」などとならんでドイツロマン派を代表する作品と言われています。陰鬱な魅力をたたえたこの作品は物語の各所に謎を残したまま終わるため、多くのアレゴリックな解釈が成り立ちます。三頌亭の初読以来よく記憶している作品で、時々あれは何でだろう?と思い返すことの多い作品でした。初読の時のテキストを写真でアップしましたが、現在は前川道介氏の翻訳が国書刊行会のドイツロマン派全集に収められています。ご興味の向きにはそちらをお薦めしておきます。河出文庫の種村季弘編「ドイツ怪談集」にも同じ翻訳が収められています。

次はエリアーデの「ムントゥリャサ通りで」はこれもまたすべてが交錯する物語です。過去と現在、異なる場所と場所、異なる人と人、最後まで読んでも謎だらけの魅力的な本です(笑)。そう、「ムントゥリャサ通り」はどこにでもあってどこにもない場所なのです。この作品は比較的短い作品なのですぐ読んでしまえると思います。いかがでしょうか?

ガールズ & パンツァー

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日はこれも考えようによれば発明品と言えなくもないゆる系のアニメです(笑)。どうかするとアブナイユーモア一歩手前という代物ですが、感心するやらおかしいやら・・・まあ内容の方はとりあえず下のPVを見ていただいた方が早いかもしれません。

ガールズ&パンツァー PV2 [Girls and Panzer]
http://www.youtube.com/watch?v=bcv3fLTlD-k

てな具合なんですが、基本はゆるめのスポーツ・アニメなんですけどね・・・。色々考えるよな~と感心しきりの三頌亭でございます。

追記:
Girls und Panzer-ED Album-それゆけ!乙女の戦車道!!
http://www.youtube.com/watch?v=Wx6R0wIR4rE
町おこし・・・なんでしょうけどこれはこれですごいです(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=FroX4WUrcMY

新田次郎「つぶやき岩の秘密」他

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こんばんは、皆様、三頌亭です。さて、今日の本もかつて取り上げたものですが、テキストが絶版だったものです。新田次郎「つぶやき岩の秘密」はNHK少年ドラマシリーズのひとつだったものです。三頌亭は何故かこの作品が好きで再放送を含めて2度、高校生の時に見ています。原作本は長らく絶版だったのですが今年に入って復刻いたしました。やっぱり海が好きなのでこういった作品には弱いのかもしれません。後日、大学生になってから実習でこの作品のロケ地の近くである三崎の臨海試験場を訪れる機会がありましたが、たいへんいいところでもう一度行きたいと思うことが時々あります。

次も以前とりあげたもの。映画 『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』の影響だと思うのですが、復刻になりました。恐怖感の違いからか欧米の怪奇小説はさほど怖いと思ったことがないのですが、スーザン・ヒルの「黒衣の女」はエンディングの素晴らしさからか大変コワイ、ゴシックホラーだと感心いたしました。怪奇小説プロパーの手になるものではなく、たった1作の傑作怪奇小説であることがこれまた素晴らしいです。興味がおありの方は是非どうぞ。


NHK少年ドラマシリーズ
つぶやき岩の秘密 [Title Background]
http://www.youtube.com/watch?v=uM7LOK5uRWM
ロケーション場所(三浦半島)
http://cocone.u.cnet-ta.ne.jp/d_tour/tubu/dr03.html

出版社紹介:
「両親を海難事故で亡くした六年生の紫郎は、岩場に耳を当て、海のつぶやきを聞くのが好き。それは母の声のように響く。ある日、崖の半ばに人影を一瞬見た。幽霊を見たのか。先生の協力を得て、謎の人物の解明に乗り出すが、謎は謎を呼び、ついには死者が。息詰まる冒険と暗号解読を経て紫郎は、崖の秘密、両親の死の秘密を掴むのだが……。物語の神様、新田次郎が描く少年冒険小説。」

クライスト「チリの地震」他

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こんばんは、皆様、三頌亭です。最近、買ったものから紹介いたします。あんまり珍しくはないのですが、このところあんまり力が入ってないのでこんなものでしょう(笑)。クライストの短編集「チリの地震」(種村季弘訳)です。「チリの地震」というカタクリスム(天変地異)を背景にしたマーチンの絵のような短篇が大好きです。まとまった翻訳は他にありませんので興味のある方は今のうちに・・・。他にはというと以前何度か紹介した牧逸馬「世界怪奇実話」(桃源社)です。元版も入手して記事にもしましたが、めくった形跡のない綺麗な本だったものですから・・(笑)。帯の煽り文句でもお楽しみください。

最後は新刊から・・・以前から連載漫画を読んでます。アニメも最近見ました。なんて言うことはないんですが、発明品とも言うべきギミック一つがこのマンガを面白いものにしています。それ以外はかなりバカバカしくて好きです(笑)。

シューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」他(ロストロポーヴィチ、ブリテン)

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こんばんは、三頌亭音楽館です。今日は珍しい録音を紹介いたします。イギリスを代表するピアニスト兼作曲家・ブリテンとチェリストのロストロポーヴィチの競演盤です。収録曲はシューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」とシューマン「民謡風5つの小品」とドビュッシーのチェロソナタですが、大変息の合った演奏で聴き飽きない録音です。ロストロポーヴィチを聴いたのは学生のころですが、比較的チケットが安かったこともあって2度、実演を聴く機会に恵まれました。ちょうどソ連から国籍をはく奪されたころでしたが見事な演奏ぶりでよく記憶しています。

収録曲:
1.アルペジオーネ・ソナタ イ短調D.821(シューベルト)
録音 1968年7月, Snape Maltings, Adeburgh, England
2.民謡風5つの小品op.102(シューマン)
3.チェロ・ソナタ ニ短調(ドビュッシー)
録音1961年7月, Kingsway Hall, London, England

ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ:Vc,(エドワード・)ベンジャミン・ブリテン:p

http://www.youtube.com/watch?v=GN6XCbu7Sj8
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