こんばんは、皆様、三頌亭です。いろいろごそごそやっていたら出てきた本です。ひょえー、これは懐かしいです。という代物です。ぷろふぃる社の山本禾太郎(のぎたろう)「小笛事件」です。たぶん幻影城で読んだのが初めての作品ですが、ぷろふぃる社というのがうれしくて買った本だったと思います。山本禾太郎「小笛事件」は甲賀三郎の「支倉事件」とならぶ裁判物の代表作でした。今でいえばドキュメントノベルといったたぐいのものですが、期せずして本格ミステリーとなっている稀有な例です。特に検察側の提出した容疑事実を弁護側が逐一反駁していく様は圧巻です。作中、法医学的な論議に踏み込んだ浩瀚な記述もありますが、まずまずうわさ通りの内容で面白かった記憶があります。不満としては一点だけ明らかにされない事実があるのですが、これを作中ではあえて述べられない内容としていることぐらいでしょう。
現在この作品は創元推理文庫「日本探偵小説全集第11巻」に収録されています。因みにぷろふぃる社の刊本にはカバーが付いておりました。完全な状態ですとビジュアル的にはあまり面白くない本ですが、現在はかなりとんでもない値段らしいです(笑)。裸本は当時は安くて、神田のT書店で2000円でした。
現在この作品は創元推理文庫「日本探偵小説全集第11巻」に収録されています。因みにぷろふぃる社の刊本にはカバーが付いておりました。完全な状態ですとビジュアル的にはあまり面白くない本ですが、現在はかなりとんでもない値段らしいです(笑)。裸本は当時は安くて、神田のT書店で2000円でした。