2011年07月

矢野目源一「恋人へおくる」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。暑いですねえ、皆様いかがお過ごしでしょうか?。一応、目を通しておこうと思って買ったんですが・・・、そういえば復刻されてたんでしたね(笑)。今頃になって気づく記憶力の悪さです(^^;)。矢野目源一編訳『仏蘭西中世詩人歌謡抄 恋人へおくる』第一書房1933の戦後の復刻。オリジナル見てないので伏字が起こされているとかいううことについては知らないです。同じ版元の「情史」(「ド・ブレオ氏の色懺悔」春陽堂)のほうは伏字が起こされて完全な形になっているらしいです。訳者の矢野目源一については下記をどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A2%E9%87%8E%E7%9B%AE%E6%BA%90%E4%B8%80

この人の翻訳で一番初めに読んだのはコーベ・ブックスから出ていたマルセル・シュオッブ「黄金仮面の王」だったと思います。その解説は種村季弘が書いていたと思いますが、これが結構おもしろかったと記憶しています。この訳詩集も自由な翻訳で現代には見られなくなったスタイルなのかもしれません。原本に正確にはなったのでしょうが、良くも悪くも平均的な翻訳が多くなったと最近少しだけ感じることがあります

稲生物怪録

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こんばんは、皆様、三頌亭です。妖怪つながりでというわけでこれも一方の基本図書と言いますか有名な事例をご紹介いたします。本邦最大の妖怪実話「稲生物怪録」であります。いろんな流布本があるのですが、そのうち代表的なものをカラー図版で紹介した刊本が「稲生物怪録絵巻集成」(国書刊行会)です。このほかにもいくつかの本があって以前から多くの人の興味を集めてきた事例と言っていいでしょう。「稲生物怪録」の簡単な紹介は下記の通りです。

「江戸時代中期の寛延二年(西暦1749年)に、備後三次藩(現在の広島県三次市)藩士の稲生武太夫(幼名・平太郎)が体験したという、妖怪にまつわる怪異をとりまとめた物語。筆者は柏生甫であり、当時16歳であった実在の三次藩士、稲生平太郎が寛延二年の7月の1ヶ月もの間、体験したという怪異をそのまま筆記したと伝えられている。あらすじは、肝試しにより妖怪の怒りをかった平太郎の屋敷にさまざまな化け物が30日間連続出没するが、平太郎はこれをことごとく退け、最後には魔王のひとり山本五郎左衛門から勇気を称えられ木槌を与えられるというものである。平太郎の子孫は現在も広島市に在住、前述の木槌も国前寺に実在し、『稲生物怪録』の原本も当家に伝えられているとされる。現在は、三次市教育委員会が預かり、歴史民俗資料館にて管理している。」

まあそれにしても奇抜な図版が満載ですね(笑)。怖いといえば怖いのかもしれませんが、私から見ますと妙にユーモラスなところが多くて面白いです。写真2枚目の生首大集合?(笑)なんかももう奇抜としか言いようがないですね(爆)。興味がおありの方はいかがでしょうか?

アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ「黒い美術館」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。他の本をごそごそ探していたら出てきたほんです。たぶん2,3冊持っていると思います。マンディアルグの中では一番初めに読んだ本だったと思います。学生のころ駅前の古書店で買った本ですね。前の持ち主がスクラップしたのか新聞掲載で出口裕弘訳の「催眠術者」を挟んでありました。マンディアルグの短編小説の特徴を「フランス幻想文学史」の著者、マルセル・シュネーデルは見事にこう要約しています。
「マンディアルグは、異様なものと驚異的なものに情熱をもやし、ときには幻想的な、つねに並はずれた短篇小説をつくりだす。そこではイギリス風の暗黒小説が微妙で残酷なエロチシズムによって高められている。サドとともに、彼はカルマニョール輪舞を踊る。アルニムとともに、マンドラゴラを摘み、ノディエとともに、知られざる詩人たちについての学識を披瀝し、メリメとともに考古学的発掘ついて語り、ロートレアモンとともに、鱶の愛欲の戦いを観察する。最後は幻想と驚異の画家たちと腕を組んで歩む。」

ほんとうに上手な要約なのですが、ネットで出ていないのでお示しいたしました。マンディアルグの「黒い美術館」は昔、何度も読んだ懐かしい作品集です。現在は白水社Uブックスに収められています。また余談ですが出口訳「催眠術者」は『酒の本棚・酒の寓話 バッカスとミューズからの贈りもの』(1983:サントリー博物館文庫 )に収録されています。

新入荷など(「桃山人夜話」他)

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こんばんは、皆様、三頌亭です。この前「百鬼夜行」について紹介いたしましたのでその方面の基本図書を2冊紹介いたしましょう。竹原春泉「桃山人夜話」と今野圓輔編著「日本怪談集―妖怪篇―」です。妖怪図譜ものとしては絶対外せない「桃山人夜話」は読む人それぞれの興味に従って、その図譜と妖怪の来歴と解説を楽しむことができます。ある意味日本的メンタリティの結晶と言ってもいいこの本は解説もなかなか名調子で飽きがきません。現在はこの本は角川ソフィア文庫の1冊として納められております。入手しやすい1冊としていかがでしょうか?。図版を重視される方はハードカヴァーの方を古書でお求めになることをお勧めしておきましょう。

次は少し年季の入った読者には言わずもがなの1冊今野圓輔編著「日本怪談集―妖怪篇―」です。「幽霊篇」とならんでこの方面の基本図書の1冊です。現在は中公文庫で再版されておりますのでそちらの方でどうぞ。日本の各地から記録によって集められた記述は圧巻でございます。読者の皆様の地方にはどんな妖怪が言い伝えられているのか拾い読みするのも楽しいことでしょう。これも文庫ですのでぜひ1冊お手元に・・いかがでしょう?。

付録:こんなんじゃぬるいよ!!という方のために現代怪談を・・(^^;)。
すでにご存じの方も多いとは思いますが、写真付きのページが見つかったので改めて紹介いたしましょう(苦手な方はご遠慮願います)。「顔」の方はスプラッター苦手な方は進入禁止です(笑)。これDVDになってなかったと思います。

「ワンピースに取り憑いた怨念」(その写真)
http://www.tanteifile.com/onryo/file/00_19/01/index.html
http://www.tanteifile.com/onryo/jikenbo/0707/20_01/index.html
「顔」
http://www.youtube.com/watch?v=Wn1GGPayNSo

常用双眼鏡など

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こんばんは、皆様、三頌亭です。珍しく光学機器のお話です。最近は双眼鏡熱(^^;)も一段落して同じ機種を使い続けております。昼間用の2つは写真のもの。勝間光学の6x30とフジノンのテクノスタビ12x32です。どちらも防水で天候を気にすることなく使えます。勝間光学の6x30は実視界も広くて20mくらいまでならピントは不要なので使いやすいです。鳥見用にはテクノスタビ12x32で防振の威力は絶大なのですが、重さとでかさが少し玉にきずです。この辺りキャノンのほうが軽くてよさそうだなと思うことはありますね(^^;)。
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