2011年03月

黒神

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こんばんは、皆様、三頌亭アニメ館です。今日は日韓合作アニメ「黒神」を紹介いたします。これよく知らなかったのですが、マンガの方は累計100万部へ届こうかという人気作品らしいです。なんかやっぱり元気があるなあというか、若年層向けの勢いを感じます。内容はと言うと下記でどうぞ(笑)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E7%A5%9E

マンガ版とアニメ版と少しストーリーが違うようなんですが、そこはまあ気にしないで行きましょう。少しゲームッぽい設定が多くて、ドッペルライナーシステムやら元神霊(もとつ みたま)なんていう特殊な用語が出てきますが、これも見れるうちにあまり気にならなくなります。“上位元神霊”と呼ばれる存在のクロ(ヒロイン)は偶然に瀕死状態の慶太(主人公)と心臓を入れ替え契約を結ぶことからこの物語は始まるようになっています。一見して「バロム1」(古っ!)かいと思ってしまう設定なのですが、契約者自身のエネルギーを消耗するため加速度的に加齢がすすんでしまうというギミックがおもしろいです。

ところで一つだけ気になったところを・・・、さまざまな格闘シーンが満載なんですが、とにかく殴る!、男性で女性であろうと殴る!殴る!殴る!(笑)。登場人物みんな面の皮の厚いキャラクターばかりかと思ってしまいます。40年前の少女漫画でもやらないよ~(笑)というかグーで殴るシーンが多いです。というところについて原産国の違いを少しだけ感じさせられました。

滝口康彦「上意討ち心得」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。最近、読んでおりました滝口康彦の新版(立風書房)の傑作選から2編紹介いたしましょう。まずは「上意討ち心得」です。この作品は女性の視点から絡めて見せたところに従来の滝口作品にはない面白さがあります。温和な性格で武芸も不得手な男に上意討ちの命が下ります。周りは心配するが男は実は秘策を練っていて見事これを成功させ名をあげるのですが・・というお話です。これを幼馴染の女性の視点から描きます。彼女は何の能もないけれど武家の価値観に縛られない彼を好きだったのでした。このあたりの心理の綾がいつになく繊細で面白い小説でした。

さて次は映画化作品ですが、題がややこしいことになっていて「上意討ち-拝領妻始末」となっていますが、原作は「拝領妻始末」です。原作もいいのですが映画の方がより単純化されたダイナミックな演出になっております。映画「切腹」のスタッフによる映画化作品。三船敏郎がとにかくバッタバッタと敵をなぎ倒していくシーンが圧巻です。個人的には仲代達也がカッコイイですね。斬られていくところが本当にいです(笑)。1967年の作品、やや時代背景を反映した作品になっております。

小野不由美「ゴーストハント-乙女の祈り」&滝口康彦「風の名残」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。引き続き残りの本のレビューを載せていきます。滝口康彦傑作選・第3巻「風の名残り」です。この巻は他の巻に比べてより史実に沿った解説的な作品が多いです。特に面白いのは寺田屋事件を扱った「遺恨の譜」で実話怪談で有名な田中河内介父子の最期の顛末が大変リアルに描かれております。また、討ち死を余儀なくされた侍の遺児が語る「関ヶ原の風」なども忘れ難い短編です。滝口康彦の作品はそう多くは無いのでこのペースで読んでいくとすぐ終わってしまいそうなのが残念です。

次は「ゴーストハント」第3巻です。今回はESPを扱った内容になってきてます。作者もだいぶ乗ってきているように思いますが、面白くなるのは次の巻あたりからでしょう。このシリーズは後半の方がいいという稀なシリーズものです。因みにゴーストハントのシリーズはマンガ、アニメーションと他のメディアもあってどれもそう悪くない出来です。原作の面白さを十分伝えているのでどれからでもお試しください(笑)。それにしても最近力を入れてるのがミステリじゃないのばかりです(笑)。

滝口康彦「異聞浪人記」他

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被災された方々、心よりお見舞い申し上げます。

こんばんは、皆様、三頌亭です。戦後最大となった震災と同時発生の原発事故というこれ以上は無い最悪の状況になんとも言葉もございません。被災された方にはただひたすらに今より良い状況になることを祈る事しかできない三頌亭であります。さて、実を言うと今週あたりから東京近辺へ行く予定が結構あったのですが、すべてキャンセルになりまして、何ともいたしかたがございません。同僚には仙台を予定していた人もいるのですが当然のごとく中止でした。

というわけでアップしたまま書き残しのレビューを追加しておきます。まずは滝口康彦の作品集です。この方、実は代表作を読むのは初めてです。この作家を知ったのは映画「切腹」の原作「異聞浪人記」の作者としてでした。あの映画を見たとき思ったことは映像の面白さもさることながら、この面白さは小説の面白さではないかと・・。以来機会があればこの映画の原作者の他の作品を読んでみたい思っていました。機会というのは来ないときはなかなか来ないのですが、不思議なことで思ってもいないときに本と巡り合うことがあります。たまたま他の本を探していたら立風書房の「異聞浪人記」が目に入ったので買って帰りました。ハードカバーの箱入りを想像していたのですが、ソフトカバーの本でした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BB%9D%E5%8F%A3%E5%BA%B7%E5%BD%A6

内容は郷土史家が丹念に集めた話題をもとに作った短編という感じで、極めて淡々と綴った作品が多く、抑えた筆致が三頌亭の好みです(笑)。集中では「仲秋十五日」というのが大変良かったです。もちろん表題作の「異聞浪人記」も傑作だと思います。滝口康彦は何度も直木賞の候補に選ばれながらついに受賞することはありませんでした。本人も相当執着したようですが、あとからみるとどうでもよかったのかもしれません(笑)。因みに選評のけなされ度合いに特徴があって彼の作風を良く表しているので紹介しておきます。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/kogun/kogun38TY.htm

さて残りの本ですが、戸川昌子「赤い爪痕」は以前紹介した「透明女」に先立つSF怪奇小説(笑)。なんとも珍妙な小説で雪女ならぬ冷凍女が出てきます。珍妙さの具合ではこちらの「赤い爪痕」の方がすごいのですが、読みやすさとぶっ飛び具合で「透明女」の勝ちかもしれません(笑)。次の鷲尾三郎「歪んだ年輪」は私立探偵・南郷宏の活躍するシリーズ。専門店へ行くとやたら高い鷲尾三郎ですがまだまだ時々見つけることがあります。いまのところ河出文庫の本格ミステリコレクションの1冊が一番いいのではないかと思ってます。

ジミー・ウォング「片腕ドラゴン」

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こんばんは、皆様、三頌亭シネマ館です。この前、山本直樹の「レッド」を紹介していて、ふと思い出した映画を紹介いたします。断っておきますがほぼZ級の作品ですのでそのあたりよろしくお願いいたします(爆)。今やカルト映画になって妙に有名になってしまった映画です。ジミー・ウォングの「片腕ドラゴン」(1972)。当時、ブルース・リーの「燃えよドラゴン」が見たかった私は満員のためやむなくパチモンの「片腕ドラゴン」を見たのでした。これがなかなかおもしろかったのです。しかし、見た後友人に面白いと言ったのですが、負け惜しみと取られてだれも信用してくれませんでした(笑)。

当時この作品のようなマンガをそのまま映画にしたような作品はほとんどありませんでした。言っちゃ悪いんですが、「仮面ライダー」並みです(笑)。人によっては完全に脱力してしまいそうな作品なのですが、次々繰り出される珍妙なディテールに大笑いすること請け合いの映画です。香港映画が元気だったころの作品でした。主演のジミー・ウォングはブルース・リーのように濃い顔(爆)ではなく日本人好みの容貌で好きだったんですけどね・・・。DVDもビデオも出てたと思ったんですが、今見られませんか?。そうそう・・併映の「片腕カンフー対空とぶギロチン」もよろしくお願いいたします(爆)。

片腕ドラゴン:あらすじ
「効外に煉瓦工場と染色工場を経営しているハン・ツイは、町に武道の道場を持ち、多くの若者たちの武道の訓練と人格の向上につとめ、人々から人格者として尊敬されていた。一方、近くにもう一つ道場があったが、それは、麻薬と売春で儲けているチャオ・ラ・ルー(Y・ティエン)がひらいている道場で、一味はいつも手鉤を武器として持ち歩いていることからフック・ギャングと呼ばれ、町の人々から嫌われていた。チャオは、かねてからハン・ツイの経営している二つの工場に眼をつけ、何とかして手に入れようと狙っていた。ある日、町の料理屋で、チャオの高弟マー・ムー・トン(R・シュン)と、ハン・ツイの愛弟子ユー・チェン・ルン(J・ウォング)が対立し、ハン一門の若者たちとフック一味が町外れの谷で決着をつけることになった。大乱闘の末フック一味は敗走したが、ハン一門にも二人の死者と多くの負傷者が出た。この事件を知ったハン・ツイ先生は、原因はともあれ、血気にはやっての無意味な戦いをいましめ、責任者であるチェン・ルンを処罰した。ハン先生がチャオに詑びにいこうとした矢先に、部下を従えたチャオが道場に乗り込んできて、チェン・ルンの引渡しを要求した。ハンがこれを断わったことから、ふたたび死闘が展開し、最後にハンとチャオの対戦となったが、チャオは傷をうけて引きあげた。チャオは復讐のために、各国から武道の専門家を雇いこんだ。沖縄の空手の達人、二谷太郎(L・フェイ)と高弟二人、韓国の武道の名人チン・チー・ヨン、タイのボクシング選手ツイ兄弟、インドのヨガの先生ムラ・ツン、日本の柔道四段の高橋、さらにチベット戦法の名人の二人のラマ僧。こうした各国各流儀の武道の達人たちの助太刀を得て、ハン・ツイ一門に決戦を挑むことになった。再度、ハンの道場で死闘が開始された。だが、さすがに各国から集められた武道の専門家たちは強かった。門下生たちは次々に殺され、チェン・ルンも二谷の怪力で右腕を肩のつけ根から叩きとられてしまった。ハン一門はほとんど全滅した。片腕を失い、九死に一生を得て逃れたチェン・ルンは、通りかかった父娘に助けられた。娘のシャオ・ユー(T・ツン)の手厚い看護で傷はいえたが、今では左腕一本となっていた・・・。」
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