2011年02月

恩田陸「土曜日は灰色の馬」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。今日は半年前くらいの新刊です(笑)。恩田さんの「土曜日は灰色の馬」です。なんとなく装丁が感じが良かったので買ってみました。恩田さんのエッセイ集というか、解説やあとがき、雑誌に掲載されたものの拾遺集ですね。取り立てて変わったものを取り上げているわけではないので皆様にも大変読みやすいでしょう。結構おもしろかったのが三島の作品のところで、ところどころ笑ってしまいました(笑)。

でも一番面白いのは少女漫画のところでしょう。萩尾さんと山岸さんあたりは別格らしいのですが、最後で内田善美の大絶賛には少し面くらいました(笑)。恩田さんはうちのカミさんあたりの年代層なので、おおよそのところのその時のはやりは納得しているつもりです。最初に少女漫画というのを意識したのは萩尾望都「ドアの中のわたしのむすこ」と一条ゆかり「クリスチーナの青い空」だというのも三頌亭には「へえ~!!」でかなり興味深かった箇所でした。因みに取り上げられていた漫画の一部を下記にあげてみます。案外とマイナー作品が多いのが特徴です。一条ゆかりの「デザイナー」があがってなかったのはやっぱり三頌亭と少し年が違うせいでしょうか?。篠有紀子さんの「フレッシュグリーンの季節」を褒めていたのが三頌亭としてはうれしかったです。

恩田さん「内田善美を探して」より:
里中満智子「恋人はあなただけ」
和田慎二「銀色の髪の亜里沙」
みなもと太郎「ふたりは恋人」
高階良子「おしかけ秘書」
忠津陽子「聖ロザリンドの肖像」
井出ちかえ「ボダからの脱出」
山田ミネコ「死神たちの白い夜」
一条ゆかり「笑ってクイーンベル」
大矢ちき「いまあじゅ」
太刀掛秀子「ミルキーウェイ」
美内すずえ「ポリアンナの騎士」

探偵小説傑作選1946~1958 「探偵くらぶ」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。ミステリのアンソロジーというのをあまり取り上げたことがありません。なので今日はややマニア向きのアンソロジーをひとつ紹介いたします。少し古めの探偵小説が好きな方にはお薦めでしょう。

光文社の「探偵くらぶ」(上中下巻)です。もう絶版になってしまってますか?。ブックオフでちらほらみかけるので興味がおありの方はそちらでどうぞ。日本のミステリアンソロジーというのも今までいろいろ読んだわけですが、最近では選ぶ観点というものが違ってきて、1篇でも素晴らしいものがあればそれでよしというスタンスになっています(笑)。今日の紹介本「探偵くらぶ」も全体の2/3くらいは既読作品ですが残りの1/3くらいが読んだことがない作品でした。未読だったもののうち最も印象に残ったのは北村さん絶賛の本間田麻誉「猿神の贄」でした。ストーリーだけ取り出せばどうってことは無いのですが、文章がおもしろいです。戦時中を舞台にした作品ですが内容と時代性がマッチして面白かったです。参考までに3巻の内容を下記に示します。かなりの読んだ人の向きというか、オールタイム・ベスト作品集ではないです。よく考えられてあると思います。


探偵小説傑作選1946~1958
日本推理作家協会 編
収録作品


探偵くらぶ 上 奇想編
防空壕/江戸川乱歩
聲なき迫害/大倉燁子
暫日の命/大河内常平
柳下家の心理/大下宇陀児
米を盗む/香住春吾
処女水/香山滋
すとりっぷと・まい・しん/狩久
R夫人の横顔/水谷準
悲恋/森下雨村
どんたく囃子/夢座海二
姦魔/鷲尾三郎
魔女物語/渡辺啓助
設立五十周年を迎えた日本推理作家協会/山前譲

探偵くらぶ 中 本格編
犯罪の場/飛鳥高
絢子の幻覚/岩田賛
千早館の迷路/海野十三
廻廊を歩く女/岡村雄輔
接吻物語/川島郁夫
破小屋/楠田匡介
雲の殺人事件/島久平
痴人の宴/千代有三
霊魂の足/角田喜久雄
凧師/宮原龍雄
神楽太夫/横溝正史
巻末付録 日本推理作家協会賞・江戸川乱歩賞 受賞作一覧

探偵くらぶ 下 浪漫編
くびられた隠者/朝山蜻一
赤痣の女/大坪砂男
死の湖畔/岡田鯱彦
人形師の幻想/木々高太郎
猟銃/城昌幸
くすり指/椿八郎
時計二重奏/永瀬三吾
枯野/日影丈吉
白い外套の女/氷川瓏
猿神の贄/本間田麻誉
記憶/宮野叢子
万太郎の耳/山田風太郎
巻末付録 探偵作家クラブ メモリアル・フォトグラフィー

ティアーズ・トゥ・ティアラ 花冠の大地

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こんばんは皆様、三頌亭アニメ館です。この前同様漫然と消化したアニメーション作品の紹介です。「ティアーズ・トゥ・ティアラ 花冠の大地」はRPGからのアニメ化作品、アクアプラスの企画作品です。なんというか、世界観は古代ローマか中世かあたりのディテールを取り込んだ西洋風ファンタジーのイメージです。グール族&妖精族VS神聖帝国というシミュレーションゲームの部分を主軸にしてストーリを完成させています。

そこそこに面白いのですが、もうひとつ強くアピールする部分が少ないように思います。全26話の中では神聖帝国の女性剣士オクタヴィアのエピソードがもっと説得力のあるエピソードになっているように思いました。非常にあっさりしたアニメーションという三頌亭の感想です。

殿谷みな子「求婚者の夜」

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こんばんは皆様、三頌亭です。ええと・・・ネタ切れ気味なんですが(笑)。この前、集英社文庫の「実験小説名作選」を紹介して、殿谷みな子さんの短編集を思い出したので紹介いたします。この本は表題作「求婚者の夜」の他、「海へ一歩を」「海の城」「島」「暑すぎる一日」を収録した殿谷みな子さんの処女短篇集です。ネルヴァルの言葉に「われらの人生は夢と同じ織物で織られている」というのがあるそうですが、この短編集にうってつけの言葉かもしれません。著者の文学的な好みはどうやら尾崎翠や泉名月のようなタイプらしいのでおのずと彼女の作品内容にも想像がつこうというものです。

三頌亭の昔の印象では「ゆるめのカフカ」(笑)といった感じです。嫌いなタイプではなかったのでよく憶えています。集中では表題作と「海へ一歩を」あたりが好きでした。再読して思うのですが、今もうこんな感じの作品を書く人はいないし、たぶん書けないでしょう。70年代後半に出版された、マイナー作家の短編集。紹介する人ももういないので一応お出ししてみました。

少年陰陽師

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こんばんは皆様、三頌亭アニメ館です。さて、最近漫然と見てしまったもの少しづつ紹介いたしましょう。今日は「少年陰陽師」・・・これもライトノベルでだいぶ続いた作品のアニメ化です。陰陽師・安倍晴明の孫が活躍する伝奇アニメーションと言ったところです。半分くらい見て面白くなかったらやめようと思っていたのですが、まあ全部見てしまいました(笑)。小説版ではあさぎ桜のイラストのピラピラ度合いがすごくてびっくりしてしまいました。結構人気があるのでしょうか?。最近のアニメは意外に有職故実がしっかりしていて古典の勉強になりました(笑)。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91%E5%B9%B4%E9%99%B0%E9%99%BD%E5%B8%AB


暇つぶしです・・右回りに見えますか?、それとも左回りですか?
わたしは右になったり左になったり忙しいです(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=fzkJUfQP548&feature=related
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