2010年08月

ベルナール・ユーベルマンス「In the Wake of the Sea-Serpents」

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ベルナール・ユーベルマンスの英訳本(1968年)。「大海蛇大全」といっていい本です。古今の大海蛇の目撃事例を網羅し、分類した本でこの手の話題を扱ったものとしては最もまじめな信頼すべき大著です。いままで何度か古書店でみかけているのですが、値段が折り合いがつかずながいこと見送っていた本です。現在はPB版も出ているそうですが、見たことがないです。あっちこっちを少しずつ拾い読みしていると私のようなものには大変面白いお話ばかりで、ゴキゲンな本ですね(笑)。ユーベルマンスの著作はあと何冊か読みたい本があるのですが、なかなか安い版がなく残念です。しかし、いつか機会があれば入手して読みたいと思っている著者の一人です。

小松左京「空中都市008」&道尾秀介「ラットマン」

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こんばんは、皆様、三頌亭です。いろいろ入荷済みの本もあるのですがそれらの紹介は次回に譲るとしまして、今日も以前読んだものから2つ紹介いたしましょう。このまえ雑誌「幽」を紹介したので今日は光文社の「ジャーロ」でも・・・。これも季刊なので頻繁には出てないんですが、「幽」なんかに比べればどこにでも置いてあるので入手しやすいです。

で道尾さんの「ラットマン」でもと思いまして・・。割合短めの長編ですが、そこそこに面白いですね。最近はこういうのが売れ筋なのかと感心してみたりもいたします。ただ思い込みの連鎖というのも少し拍子抜けで・・、まあ個人的な不満なんですけど・・。妙に納得したのはマーシャルのアンプで殺人というところで、あれが倒れてきたらさすがに圧死するわな、そりゃ・・とか思ってました。そこだけすごく印象に残った作品でした(笑)。

つぎは小松左京の「空中都市008」です。あー、知ってるという方は私と同世代でしょう。NHKの人形劇にもなりましたが、案外知られていないジュブナイルSFです。未来都市での生活を描きますが、なかなかよく予想してあってかなり現実味が出てきているのに驚きます。元版は産経新聞から出ましたが、現在は講談社です。因みに三頌亭の小松左京初体験はこの作品です。

最近の入荷状況

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こんばんは、皆様、三頌亭です。残暑厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか?。最近、リアルお仕事の関係で東京日帰りコースというのが多いんですが、どこ行っても暑いですね~(笑)。というわけでまだ読んでないのですが最近入荷した本の中から2,3紹介してみたいと思います。

毎度おなじみ梶龍雄作品ですが、そろそろ身近でかき集めるのも限度でしょうかね。他に読みたいのも2,3あるんですが、うまく入手できないです。そろそろネットを駆使いたしましょうか・・・。あんまり変わらないかもしれませんが・・。ところでこの人の作品お読みになった方はおられますか?

つぎは安く手に入ったので・・、「幻想文学大事典:」(ジャック サリヴァン, Jack Sullivan)函なしですね。段ボールの外箱はどうでもいいので、安く入手できました。実はペンギンの元版のほうを何度か見たことがあるのですが、背割れしそうなので見送っていました。ちなみに日本語版は完訳ですのでご安心を。翻訳のappendixが充実しているのでこの方面に興味のある方は入手するのもいいかもしれません。ただしこの本、「怪奇文学大事典」なのでご注意を、たとえば幻想文学なら絶対に外せないトールキンとかでも軽くスルーしていますので・・。

以下、新刊購入用のメモです。興味がおありお方はどうぞ

機械探偵クリク・ロボット〔ハヤカワ・ミステリ1837〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
カミの知られざるユーモア・ミステリーの異色作、久々の邦訳です。

新ナポレオン奇譚 (ちくま文庫) [文庫]
G・K・チェスタトン (著), 高橋 康也 (翻訳), 成田 久美子 (翻訳)
復刊おめでとう。これで高い古書価からおさらばですね(笑)

陰獣トリステサ---綺想ロマン傑作選 [単行本]
橘 外男 (著), 澁澤 龍彦 (編集)
信じられません。いいんですかこんなの復刊して。ちなみに書店で確認いたしましたが、桃源社版と同じです。

久生十蘭ジュラネスク---珠玉傑作集 (河出文庫) [文庫]
久生 十蘭 (著)

久生十蘭短篇選 (岩波文庫) [文庫]
川崎 賢子 (編集)
十蘭全集ほしいです。十蘭も岩波文庫に入る時代になりました。

秋吉巒・四条綾 エロスと幻想のユートピア~風俗資料館 秘蔵画選集1 (TH Art Series) [単行本(ソフトカバー)]
秋吉巒 (著), 四条綾 (著), 相馬俊樹 (著), 中原るつ (著), 沙月樹京 (著)
秋吉巒の数少ない画集。青木画廊とタイアップでしょうか?

雑誌「幽」13号

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こんばんは、皆様、三頌亭です。このところ新しく買ったPCの調子が悪くて、ついに返品ということになってしまいました。おそらく熱暴走でブートエラーがでまくってた感じでした。今回はヒューレット・パッカードのにしたのですが、ついに最新のWIN7でVISTAよりは幾分すっきりと速くなりましたが、依然文句が多いです(笑)。PC自体は速くなったのですが、通信速度があまりに遅く、ご利益にあずかれません。早く光ケーブルを敷きたいと思っている今日この頃です(笑)。

さてと、忙しかったものですからあんまり新しい本を読めてないです。肩の凝らない雑誌でもというわけで、最近出た「幽」でも紹介いたしましょう。この雑誌年2回というピッチで刊行されていまして、高松でもほとんど置いてるのは見たことがありません。執筆陣は豪華メンバーですが、ホラー系で有名な方はほとんど集まっているというか、現在でもまだまだ層が薄いのだなということを再認識させられます。

目についたトピックを取り上げますと恒川光太郎さんの「沖縄怪談」が新連載になってます。なかなか彼のカラーは健在で面白い仕上がりになってます。実話系で面白いのは工藤美代子さんの「三島由紀夫の首」でしょうか?。川端康成夫人から聞いた聞き書きなんですが、なんとも哀切な怪談です。因みに三島の遺体を最初に確認したのは川端康成でした。

スタニスワフ・レム「金星応答なし」他

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こんばんは、皆様、三頌亭です。御盆休みにはいっている方も多いと思いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?。そろそろ高松祭りやら阿波踊りあたりで車も多くもう本屋に行こうにも身動きがとれません(笑)。ですのでまた旧著から2冊紹介いたしましょう。ちょっとレトロ気味のSF小説です。

レムといえばタルコフスキーが映画化した「ソラリス」があまりにも有名ですが、今日紹介する「金星応答なし」は日本でレムが初めて紹介された作品です。社会主義的な色が濃いもので、レム自体はあまり気に入っていないようですが、案外後年の作品を彷彿とさせるところがあって面白いです。宇宙開発競争がまた端緒についたころの作品ですので、さまざまな天体についての知識は現在と異なっていますが、元気があってよろしいです(笑)。現在では金星表面は非常に過酷な環境で到底有人の探査機を送り込める状態ではないことが分かっています。

次はアンダーソンの長編第1作目「脳波」です。案外発想は簡単で人間以外の生物が高等な知能を持つとどういうことになるかという思考実験の作品です。たいへんわかりやすい構想なので見かけたら読んでみるのも面白いと思います。どちらの作品も現在絶版ですので、図書館などでどうぞ。
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