2009年02月

奥泉光「神器-軍艦「橿原」殺人事件」

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こんばんは、皆様、三頌亭店長です。このところ復刻マンガが楽しくて話題がそちらに終始しております。ですから、今日は新刊にいたしましょう。奥泉光さんというと「鳥類学者のファンタジア」を以前読んだことがあるくらいです。このところミステリー寄りの作品が多いとかですが、何分出版社のコピーなので真偽の程は私にはわかりません。今日紹介の「神器」ですが書店で手に取った時、ほとんど赤信号に目盛りが振れそうだったのですが安全パイばかりでは面白みがなかろうということで選んでみました。

あらすじなどは出版社のコピーを参照していただくといたしましょう。ところでこの本、舞台は二次大戦中の日本海軍の軍艦の中という特殊な設定です。海事用語となにやら戦艦のメカ関係の用語が漢字でたくさん出てきて読み難いったらありゃしません(笑)。はじめは小栗あたりのパスティーシュかと思いきや下巻に入ってほとんど幻想小説のような様相を呈してまいります。メタフィクションとか歴史の多重性だとかなんかややこしい用語が頭の中を駆け巡りますが・・・うーんこれはバカミスとすらいえない結末でなんとも言いようがないです(笑)。酷評するとセンスの悪い現代美術をみる思いがするといっていいです。でも部分的には面白いエピソードもあることはあります(笑)。しかし、これは最近の純文学だからというなら、三頌亭は理解できなくてもいいですね(笑)。

「昭和20年初頭、探偵小説好きの青年が上等水兵として、軽巡洋艦「橿原」に乗船した。そして艦底の倉庫でこれまで3人の変死事件があったことを知り、好奇心の蟲が騒ぎはじめる。「橿原」に隠された謎をめぐり憶測が飛交い、新たな変死事件は後を絶たず、艦内に不安が渦を巻き始める…。
軍艦「橿原」には、「神器」がひそかに持ち込まれていた―。大量発生した鼠、そして極秘任務の真偽を巡って錯乱する兵士達を運んで航行を続ける「橿原」の艦底で、時空を超え、民族を超えたスケールの日本人論、戦争論が展開される。記念碑的純文学長編。」

グラフィック関連目次5

美術関連
ギュスタ-ヴ・モロー美術館
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60882779.html
レオノーラ・キャリントン
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62690220.html
ヴァージル・フィンレイ
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62714261.html
中村佑介画集「Blue」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62752625.html
加納光於「オーロラへの応答」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62823942.html

漫画関連
水木しげる「火星年代記」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60102768.html
手塚治虫「流線型事件」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60117871.html
水木しげる貸本モダンホラー
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60145653.html
楳図かずお「姿なき招待」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60160371.html
手塚治虫「W3(ワンダースリー)」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60173515.html
手塚治虫「エンゼルの丘」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60187581.html
楳図かずお「森の兄弟」「底のない町」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60204749.html
楳図かずお「花びらの幻想」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60233535.html
松本零士「星よきえないで」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60258183.html
水木しげる「怪奇猫娘」(東真一郎名義)
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60286346.html
松本零士「青い花びら」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60301042.html
水木しげる「ロケットマン」(東真一郎名義)
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60312083.html
手塚治虫「吸血魔團」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60355254.html
つげ義春「四つの犯罪」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60389463.html
手塚治虫「メトロポリス」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60446307.html
内田善美「聖パンプキンの呪文」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/60629578.html
浦沢直樹『20世紀少年・21世紀少年』
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/61206469.html
水木しげる「怪獣ラバン」(東真一郎名義)
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62041501.html
佐藤まさあき「堕靡泥の星」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62387489.html
手塚治虫「おもしろブック版ライオンブックス」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62397350.html
佐藤まさあき「『劇画の星』をめざして」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62426492.html
アラン・ムーア&エディ・キャンベル「フロム・ヘル」
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62495652.html
なかよし版・リボンの騎士
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62619510.html
ジャングル大帝・漫画少年版
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62794934.html
空をこえて~♪
http://blogs.yahoo.co.jp/kms130/62858241.html

水木しげる「火星年代記」

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昔、朝日ソノラマから出ていた水木しげる貸本漫画傑作選(全20巻)で読んだ作品です。思えばあの傑作選はよく出来ていたと思うことがあります。それにしても「火星年代記」って何だろう?とブラッドベリなんかを想像しながら読むと完全に外されてしまいます(笑)。奇想のてんこもりというかもうなんか変なのばっかりで完全にノックアウトですね。つくづく「天然の人」というか濃いめの水木ワールド全開です。メジャーデビューしてからの水木作品もよいのですが、貸本時代の水木作品には荒削りで凄いエネルギーがあって参ってしまいます。最近復刻されたのでご紹介いたしました。

出版社のコピー
「1962年に発表された貸本単行本(やなぎプロ刊)の復刻です。著者の初期時代ロマン作品のなかでもSF色が強く、これまで何度か再録されたことからもファンの間で人気の高い一作です。今回はカラーやカバーも含めて初の完全復刻です。
物語は幕末の江戸ころ。「火星年代記」という書物に、日本の先住民族の更に以前、火星民が存在したと記されていました。この火星民の末裔が不可解な事件を引き起こし、独特な怪奇物語が展開する異色長編時代劇です。まだ黎明期だった日本SFを時代劇のなかにロマン豊かに翻案した手腕が見事です。」

湊かなえ「告白」&「少女」

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こんばんは、皆様、三頌亭店長です。近くの本屋さんで買える新刊という事で取り上げてみます。リンク先のブロガーさんの皆様で読みそうな方はもうすでに読まれているようですね。とにかく読みやすいのかあっという間に読めてしまいます。

ところで、感想はと言うと・・クライムノベル風ファンタジー(何それ??)とでも言ったらいいのでしょうか?。怪作ですね(笑)。どちらがいいかというとよく似た作品傾向ですが、「告白」の方に人気があるでしょうか?。ゴシック小説の昔から独白体はサスペンス小説の強力な装置です。それを主軸に纏めたミステリー小説です。特筆すべきは笑うしかない真っ黒の因果応報&復讐譚といったところでしょうか?(笑)。ここからは極個人的な感想ですが、ジャーナリスティックな話題のふりかけを下のご飯が見えなくなるほどにふり掛けてあるのが少し品がないというか・・・そんな風に感じました。「学校ネタ」を払拭した所で作者がどのようなものを書くか?・・そのときに作者の真の力量が明らかになることでしょう。・・とおもっていたら「少女」のほうに湊かなえさんの自著解題が載っていて妙に感心したので載せておきます。
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