こんばんは、皆様、三頌亭店長です。今日はカミさんと子供が近くへ旅行に行っているのでひとり羽を伸ばしております。まあ、子供の家庭教師がないだけでもストレスが減るというものですね(笑)。ところで今日のお題はどこにでも置いてる本です。珍しく邦訳と英文両方で読んだ本で大変よかったと思うものの一つです。トルーマン・カポーティ「遠い声、遠い部屋」ですね。
ゴシック仕立ての南部もの・・まるでカレイドスコープを見るが如き絢爛たる文章・・素晴らしいと思いました。ランダムハウスのベネット・サーフが「完璧で筆を入れる余地がない」とまで絶賛したカポーティの出世作です。南部を舞台にしたエキセントリックな人物ばかりが出てくる異色作です。少年の目からみた歪曲した視点がなんでもないものに宝石箱を撒き散らした如き背景を与えます。余計ですが「冷血」や「ティファニーで朝食を」を読んであまり気が進まなかった人もぜひお試しください。きっと別の印象を持つと思います。
出版社・コピー
「父親を探してアメリカ南部の小さな町を訪れたジョエルを主人公に、近づきつつある大人の世界を予感して怯えるひとりの少年の、屈折した心理と移ろいやすい感情を見事に捉えた半自伝的な処女長編。戦後アメリカ文学界に彗星のごとく登場したカポーティにより、新鮮な言語感覚と幻想に満ちた文体で構成されたこの小説は、発表当時から大きな波紋を呼び起した記念碑的作品である。」
追記:「遠い声、遠い部屋」の翻訳はロレンス・ダレルなどの翻訳をしていた河野一郎氏のものがあります。悪くない日本語訳でした。また、O・ヘンリー賞を貰った処女短篇「ミリアム」も大変面白い作品でした。
ゴシック仕立ての南部もの・・まるでカレイドスコープを見るが如き絢爛たる文章・・素晴らしいと思いました。ランダムハウスのベネット・サーフが「完璧で筆を入れる余地がない」とまで絶賛したカポーティの出世作です。南部を舞台にしたエキセントリックな人物ばかりが出てくる異色作です。少年の目からみた歪曲した視点がなんでもないものに宝石箱を撒き散らした如き背景を与えます。余計ですが「冷血」や「ティファニーで朝食を」を読んであまり気が進まなかった人もぜひお試しください。きっと別の印象を持つと思います。
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「父親を探してアメリカ南部の小さな町を訪れたジョエルを主人公に、近づきつつある大人の世界を予感して怯えるひとりの少年の、屈折した心理と移ろいやすい感情を見事に捉えた半自伝的な処女長編。戦後アメリカ文学界に彗星のごとく登場したカポーティにより、新鮮な言語感覚と幻想に満ちた文体で構成されたこの小説は、発表当時から大きな波紋を呼び起した記念碑的作品である。」
追記:「遠い声、遠い部屋」の翻訳はロレンス・ダレルなどの翻訳をしていた河野一郎氏のものがあります。悪くない日本語訳でした。また、O・ヘンリー賞を貰った処女短篇「ミリアム」も大変面白い作品でした。