2005年12月

黄色い本屋の謎

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今年は途中からの開設でしたが、ご訪問くださった皆様どうもありがとうございます。三頌亭も明日で一応仕事納めでございます。来年が皆様にとって良い年でありますようお祈りしております。

三頌亭仕事納めの巻
店長:「あー、今年も一応終りですな。あんまり売れなかったので来年はがんばりたいと思う」

仕入れ担当:「ところで年始はいつから営業でしたか?」

店長:「元旦からに決まってるでしょ(笑)」

営業担当:「無茶苦茶人使い荒いじゃないですか?、そりゃ」

店長:「売れないから仕方ないじゃん。他店様が休みの内に・・(笑)」

仕入れ担当:「セコスギですよ(笑)。あっ!その本なんですか?仕入れのリストには無かったはずですよ」

店長:「ふっふっ(笑)。黄色い本屋さんから抜いてきたんだ。定価の1/5になるまで10ヶ月待ったのよ(笑)」

営業担当:「げっ、また売れなさそうな本を・・困りますよ~」

仕入れ担当:「それ普及版出てませんでした?」

店長:「これだから素人は困るのよ(笑)。普及版はキモの有名人のアンケートが欠けてんの。読まないから知らないでしょ」

営業担当:「でも、こんな本だれが買うんですか?」

店長:「何をいう!畏れ多くもシュールレアリスムの法王、アンドレ・ブルトン様の名著でござるぞ。控えおろう!これを置かんでどうする。売れなくても置くの(爆)」

てなぐあいで納会も終りとなります。来年に向けて先が思いやられる営業・仕入れ担当のお二人でした(爆)。

仕入れ日記

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三頌亭出張報告書
N県まで古書の買い付けに店長に同行する。まずは駅前付近で2軒廻ってみた。
店長:「しかし疲れたなー。やっぱ田舎から田舎だと時間ばっかりかかるな」

仕入れ担当:「店長~、そんなこと言ってないで、早速駅前に古本屋がありますよ」

店長:「駅前なんか人通りが多いからだめだよ。セドリできないじゃん(爆)」

仕入れ担当:「だめですよ~、店長。掟破りやっちゃあ(笑)」

店長:「うちは下手くそなセドリ専門店だっちゅうの忘れたの?」

仕入れ担当:「まあいいですよどっちでも(笑)」「とりあえずブツ見ましょう」

店長:「おっ!まずは講談社の江戸川乱歩全集とサンリオSF文庫がお出迎えか」「どれどれ、かなり日焼けしてるな(笑)・・帯付揃いで8Kか?まあいいじゃん」

仕入れ担当:「店長!ちょっとちょっと・・桁が一桁上のような(爆)」

店長:「げっ、本当だ(爆)。この店やめようか?」

仕入れ担当:「サンリオもスゴイですよ、店長。2Kオーバーが殆ど(笑)」

店長:「こりゃ笑うしかないな(笑)」

仕入れ担当:「次行きましょうか?」

店長:「そうだな、不得意そうなところをねらってみるかな?しかしなあ、最近、この手のサブカルチャーにバカみたいな値段つけるところが増えたなあ(笑)。安けりゃ本もよく廻るんだけどね。まあいい」

仕入れ担当:「店長。じゃあ少女マンガいきましょうか?けっこういけそうですよ(笑)」

店長:「おっ!松永るりこだ。いいのあるじゃん。」

仕入れ担当:「おまけに均一本ですよ(笑)」

店長:「少年漫画とミステリーっていうの結構セットなんだけど、少女マンガまで手がまわらない田舎の古本屋ってたまにあるんだ。」

というような具合で2軒まわり、一応買い付け終り。結果は添付の写真の通り。ややしょぼいのが残念、今後の反省点としたい。

文責:三頌亭仕入れ担当

アトランダム3

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また適当にバラバラといきます(笑)。珍しく最新刊ですね、天城一。その他角田喜久雄の有名作「妖棋伝」です。いいですね、このあたりの時代物、「髑髏銭」なんかもこの人は良いです。春陽堂文庫にたくさん入ってましたけど最近はどうなのでしょう?

楠田匡介の「四枚の壁」、メーソンから思いついた題でしょうか?この人も玉石混交激しいですね(笑)。鷲尾三郎は集めてもいないのに溜まってきてました。光文社ミステリーより少し大きい青樹ミステリーですね。「青の恐怖」の同光社のシリーズは
永瀬三吾「白眼鬼」
朝山蜻一「キャバレー殺人事件」
岡田鯱彦「黒い断崖」
香山滋「魔境原人」
楠田匡介「脱獄囚」
角田喜久雄「黄金の罠」
などなかなか楽しいです。勿論傑作とは言い難いのが多いですが・・(笑)

怪建築十二段返し

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最近、むやみと時代物が読みたくなります。さりとて夢中になるほどの傑作は多くないのですが、まあ色んなものがございます。そんななかから適当なものを2つ、手元にあるので紹介いたします。

まずは野村胡堂の「美男狩」。「私もやってみたい~」とか思う女性の方も多いでしょう(笑)。野村胡堂といえばなんといっても「銭形の父っあん」(笑)が有名ですね。最近文庫で出てますし、まったりと時代物が読みたいという方には結構なものでございます。またクラッシック好きの方には「あらえびす」の方が通りがいいかもしれません。

「美男狩」はその胡堂の出世作、宝捜しのお話でなかなかの読み応えです。大衆小説ではありますが、今の方にこんなものを書けといっても到底無理な出来上がり方です。細部の時代物としてのリアルさが違うのは時代のせいでいたし方がないというものです。

さて次は怪作か駄作か、読んだ人のみぞ知るシロモノです(笑)。白井喬二の初期作品です。白井喬二といえばなんといっても「富士に立つ影」が有名でこれは大変面白い大長編です。今回ご紹介いたしますのは「怪建築十二段返し」(1970:桃源社)です。題からしてわくわくしますが、これがなかなかの罠でして・・(笑)。とりあえず白井喬二のものとしては珍品なので一応紹介しておきましょう。われと思わん方はご一読を・・・ただし内容保障はなしで(爆)。

中文の先生

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奥野信太郎です。中国文学の先生をされてました。変な言い方ですが、趣味の正しい人です(笑)。私などは完全な悪食ですのでよくわかります(笑)。ブログを見ていただければよく分かるのですが、節操がないですね、読んだものに。

随筆というのやっぱり年をくわないと上手くはかけないものだと最近思うようになりました。力の抜き方と趣味のよさのバランスが大事です(笑)。私はこのブログを始める時に随筆ばっかり集めてみようと思っていました。しかし、まあ食ったものがはしたないのでこうなってます(爆)。

奥野信太郎の著作は随筆集が福武書店から出ていたのですが、絶版となってしまいました。現在は講談社文芸文庫と平凡社の東洋文庫に少し収められています。古書で探しても安い人なので大丈夫です(笑)。
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