こんばんは,皆様,三頌亭です。乱歩の翻案「幽霊塔」を買ってきました。宮崎駿のイラスト解説が秀逸です。ご存知のように「幽霊塔」はアリス・マリエル・ウィリアムソンの小説『灰色の女』を基にした黒岩涙香の翻案小説を乱歩がリライトしたものです。恥ずかしながら三頌亭、宮崎駿の「ルパン三世 カリオストロの城」 がこの作品の影響下にあってできたものだということを初めて知りました。さらにウィリアムソンの小説『灰色の女』はコリンズの「白衣の女」の影響が顕著であります。優れた大衆小説の命脈の行きつく先が現代のアニメーションであることにある種の感動を感じます。

 

また、「白髪鬼」はマリー・コレリの小説『ヴェンデッタ』を基にした黒岩涙香の翻案小説であり、それを乱歩が更に翻案した小説であります。これもその最も現代的な子孫は三頌亭の大好きな和田慎二の「銀色の髪の亜里沙」ではないかとひそかに思っておる次第です(笑)。

 

 

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